質的研究の分析方法7選|手順・コツ・具体例を完全解説
- 2026/01/08
- 2026/08/08
質的研究の分析は、インタビューや自由記述といった「言葉のデータ」から意味の構造を導き出すプロセスです。手法が多く、どれをどの順番で使えばよいか迷う人は少なくありません。
本記事は、自社に合う分析手法やツールを比較検討したい法人担当者に向けて、代表的な7つの分析手法、6ステップの実践手順、精度を上げるコツ、妥当性・倫理の担保、ビジネス活用事例までを体系的に解説します。読み終える頃には、自社の調査目的に合わせて分析の型を選び、実務に落とし込める状態になります。
著者:Interviewz編集部(運営:LEARNERZ株式会社)
ヒアリング/診断コンテンツのDX領域で200本以上の記事を制作・監修。ノーコードヒアリングツール「Interviewz」の運営で得た現場知見をもとに、BtoBの営業・マーケ・人事の実務に役立つ情報を発信しています。
質的研究とは?量的研究との違いと「分析」の位置づけ

質的研究とは、数値では測りきれない人間の経験・語り・行動の「意味」を構造化して理解する研究です。「何人が」「どれくらい」ではなく、「なぜ」「どのように」を深く掘り下げることに強みがあります。
ビジネスの文脈では、顧客がある商品を選んだ理由の背景、解約に至る心理プロセス、受注・失注を分ける決め手など、数字の裏側にある文脈を明らかにしたいときに力を発揮します。
質的研究の定義|「意味」を構造化する研究
質的研究の核心は、あらかじめ立てた仮説を検証するのではなく、データそのものから構造を丁寧に導く「仮説生成型」の姿勢にあります。分析者が先入観で結論を当てはめるのではなく、語りに寄り添いながらパターンや概念を立ち上げていきます。
そのため質的研究では、分析の過程を透明にし、どのデータからどう解釈したのかを追跡できるようにすることが信頼性の前提になります。この「過程の可視化」が、後述する妥当性の担保にも直結します。
質的研究で扱う3種類のデータ
質的データは大きく3種類に分けられます。1つ目はインタビュー・逐語録で、当事者の直接の言葉を最も豊かに捉えられます。2つ目は観察記録・フィールドノートで、本人が意識していない行動や場の空気まで拾えます。
3つ目は文書・テキストデータで、問い合わせ履歴・レビュー・チャットログなど既存資料を活用でき、収集コストが低いのが利点です。BtoB実務では、この既存テキストの再分析が着手しやすい入口になります。
質的研究と量的研究の違い【比較表】
両者は優劣ではなく、問いの性質によって使い分けるものです。下表で全体像を押さえておきましょう。
| 観点 | 質的研究 | 量的研究 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 意味・文脈の深い理解 | 傾向・因果の数値的把握 |
| データの形 | 言葉・語り・行動・文書 | 数値・スコア・カウント |
| アプローチ | 仮説生成型(探索的) | 仮説検証型(確証的) |
| サンプル数 | 少数(1名〜数十名) | 多数(数百〜数千) |
| 分析の中心 | コーディング・カテゴリー化 | 統計解析 |
| 結果の一般化 | 文脈依存・転用可能性で評価 | 母集団への統計的一般化 |
| 向いている問い | 「なぜ」「どのように」 | 「どれくらい」「何人が」 |
「分析」と「解釈」は何が違うのか
質的研究では、「分析」と「解釈」を分けて考えると精度が上がります。分析とは、膨大なデータをコードやカテゴリーに整理する作業で、データへの忠実さが最優先されます。
一方の解釈は、整理したカテゴリー同士の関係を読み解き、理論や研究目的に照らして意味づける段階です。解釈は必ず分析(=整理されたデータ)を土台にすることで、思い込みによる飛躍を防げます。
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質的研究の代表的な分析手法7選【比較表】
質的分析には複数の確立された手法があり、目的・データ量・分析者の習熟度によって最適解が変わります。まず全体像を比較表で俯瞰し、その後に各手法を個別に解説します。
| 手法 | 概要 | 適する場面 | 出自・特徴 |
|---|---|---|---|
| KJ法 | カード・付箋でグループ化・図解化 | アイデア整理・チーム分析 | 川喜田二郎が考案 |
| GTA/M-GTA | データから理論を反復生成 | 新理論・プロセス構築 | グレイザー&ストラウス/木下康仁 |
| SCAT | 4ステップで抽象度を段階的に向上 | 小規模データ・初学者 | 大谷尚(2007) |
| テーマティック分析 | 繰り返し現れるテーマを特定・分析 | 柔軟に幅広いデータへ適用 | 理論的立場に依存しない |
| 内容分析 | 記述データを客観的・系統的に分類・数量化 | 大量テキストの傾向把握 | 量的側面を併せ持つ |
| ナラティブ分析 | 語られた物語の構造・内容を分析 | 個人の経験・人生の意味づけ | 物語論に基づく |
| 現象学的分析 | 「生きられた経験」の本質を記述 | 体験の意味構造の解明 | エポケー(判断停止) |
手法1:KJ法
KJ法は、データを一枚ずつカードや付箋に書き出し、意味の近いもの同士をグループ化して図解する手法です。文化人類学者の川喜田二郎が考案し、日本の実務現場で最も広く使われています。
手を動かしながら全体像を可視化できるため、チームで認識を揃えたいワークショップや、初期のアイデア整理に最適です。ただしグループ化が感覚的になりやすいため、なぜそのまとまりにしたのか根拠を言語化しながら進めることが精度のカギになります。
手法2:グラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA/M-GTA)
GTAは、データの収集と分析を交互に繰り返しながら、データに根ざした理論(プロセスや概念モデル)を生成する手法です。日本では木下康仁が体系化したM-GTA(修正版GTA)が広く普及しています。
「なぜその行動に至るのか」という変化やプロセスを説明するモデルを作りたいときに強力です。一方で、概念生成の反復に時間がかかり習熟も要するため、分析工数を見込んだうえで採用しましょう。
手法3:SCAT(Steps for Coding and Theorization)
SCATは大谷尚が2007年に提唱した手法で、4段階のステップを踏んでテキストの抽象度を段階的に引き上げ、理論記述へと導くのが特徴です。分析の手順が明確に定式化されています。
手順が決まっているぶん比較的小規模なデータや、質的分析の初学者でも取り組みやすい点が魅力です。分析過程が表形式で残るため、後から検証しやすく透明性が高いのも利点です。
手法4:テーマティック分析(主題分析)
テーマティック分析は、データ全体を通じて繰り返し現れるテーマ(主題)を特定し、整理・分析する手法です。特定の理論的立場に縛られず、柔軟に適用できます。
汎用性が高く、顧客インタビューや従業員サーベイの自由記述など、幅広いビジネスデータに適用しやすいのが強みです。柔軟である反面、テーマの粒度が分析者によってぶれやすいため、テーマの定義を事前に文章化しておくことが重要です。
手法5:内容分析(コンテンツ分析)
内容分析は、記述データを客観的・系統的なルールで分類し、出現頻度などを数量化する手法です。質的データを扱いながら量的な側面も併せ持ちます。
そのため問い合わせ履歴やレビューなど、大量のテキストの傾向を客観的に把握したいときに向いています。分類ルールを明確にすれば再現性が高く、レポートでの説得力も出しやすい手法です。
手法6:ナラティブ分析
ナラティブ分析は、語り手が「どのような物語として自分の経験を語るか」に着目し、その構造や内容を読み解く手法です。物語論を理論的背景に持ちます。
個人のキャリア・購買・利用体験など、時間の流れの中での意味づけの変化を捉えたいときに有効です。カスタマージャーニーの深層理解にも応用できます。
手法7:現象学的分析
現象学的分析は、当事者が実際に「生きられた経験」の本質を、先入観を括弧に入れて(エポケー)ありのままに記述する手法です。体験そのものの意味構造に迫ります。
ユーザーが製品やサービスを使う際に何を感じ、どんな意味を見いだしているのかという体験の核心を捉えたいときに適します。なお、集団の文化を長期の参与観察で描くエスノグラフィーや、言葉と力関係を読み解く談話分析も、目的次第で有力な選択肢になります(詳細は次章の使い分けで補足)。
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コーディング具体例・分析設計チェック項目一覧表
手法を理解したら、実際の「語り→コード→カテゴリー」への変換イメージを持っておくと、分析の解像度が一気に上がります。以下は新人育成をテーマにしたインタビューのコーディング例です。
| No | 語り(ローデータ) | コード | サブカテゴリー | カテゴリー |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 「最初は何を聞けばいいか分からず、黙り込んでしまった」 | 質問の見通しの欠如 | 初期の戸惑い | 経験不足による不安 |
| 2 | 「先輩が見ていると思うと手が震えた」 | 評価されることへの緊張 | 他者の視線への意識 | 経験不足による不安 |
| 3 | 「同期と失敗を共有したら少し楽になった」 | 失敗の共有による安心 | 仲間との支え合い | 関係性による克服 |
| 4 | 「先輩が具体的に助言してくれて自信がついた」 | 具体的助言による自信獲得 | 指導者からの承認 | 関係性による克服 |
あわせて、分析に着手する前に確認しておきたいチェック項目を一覧化しました。着手前にここが埋まっているほど、後工程の手戻りが減ります。
| チェック項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 研究・調査目的 | 「何を明らかにしたいか」を一文で言えるか |
| 分析手法の選定 | 目的とデータ量・習熟度に手法が合っているか |
| データの範囲 | 分析対象と対象外(ノイズ)の線引きが明確か |
| コードの粒度 | 一文で意味が通る最小単位に揃っているか |
| 判断基準の記録 | コード付与の基準を言語化・記録しているか |
| 複数人チェック | 解釈のぶれを検証する体制があるか |
| 倫理的配慮 | 同意取得・匿名化・撤回の自由を確保したか |
質的研究の分析のやり方【6ステップ】

ここからは、手法に共通する分析の基本フローを6つのステップで解説します。どの手法を選んでも、この流れを押さえておけば大きく外しません。
STEP1:データを整理し、分析対象を確定する
まず、インタビュー音声を逐語録に起こし、分析に使うデータと使わないデータの範囲を明確に決めます。ここで対象を曖昧にすると、後の工程で判断が揺らぎ続けます。
録音・録画からの文字起こしは工数がかかる工程でもあるため、自動文字起こしツールの活用で初期負荷を大きく減らせる点も押さえておきましょう。
STEP2:通読し、全体像を把握する
コーディングに入る前に、データ全体を通して読み、大まかな流れや印象をつかみます。いきなり細部を切り刻むと、文脈を見失いやすくなります。
この段階で気づいたことをメモ(メモイング)として残しておくと、後の解釈の伏線として役立ちます。
STEP3:初期コードを設定する
次に、データの意味のまとまりごとに短いラベル(コード)を付けていきます。このとき、対象者が使った言葉をそのまま活かすインビボコーディングを意識すると、解釈の押し付けを防げます。
初期段階ではコード数が多くなって構いません。まずは網羅的に拾い、後で統合するという順序が失敗を減らします。
STEP4:コードを統合し、カテゴリー化する
似た意味のコードをまとめ、より抽象度の高いカテゴリーへと束ねていきます。この統合作業では、なぜそのカテゴリーにまとめたのかという判断基準を必ず言語化しておきます。
基準を記録しておくことで、第三者が分析過程を追える「監査証跡」となり、結果の信頼性が高まります。
STEP5:テーマや構造を抽出する
カテゴリー同士の関係を整理し、データ全体を貫くテーマや、現象の構造・プロセスを描き出します。関係性を図解すると、埋もれていた因果や順序が見えてきます。
ここで抽出したテーマが、最終的な示唆の骨格になります。「結局この現象は何なのか」を一言で言えるかを確認しましょう。
STEP6:解釈し、研究の示唆に落とし込む
最後に、抽出した構造を研究目的や既存知見に照らして解釈し、実務や意思決定に使える示唆へと変換します。この際、解釈の根拠としてローデータ(生の語り)の引用を必ず添えることが説得力を生みます。
「データにこう書いてあるから、こう言える」という接続が明確なほど、レポートの信頼性は高まります。
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質的データ分析を成功させる6つのコツ
手順どおり進めても、質的分析は「主観に流されやすい」「終わりが見えにくい」という難しさがあります。ここでは実務で効く6つのコツを、それぞれ個別に解説します。
コツ1:研究目的を常に手元に置き、軸をぶらさない
分析を進めると、面白い脱線に引っ張られて目的から外れた分析に時間を使ってしまうことがよくあります。これを防ぐには、研究目的(リサーチクエスチョン)を一文で書いて常に見える場所に置き、「このコードは目的に答えるか」を都度確認することが有効です。軸が定まっていれば、拾うべきデータと捨てるべきデータの判断も速くなります。
コツ2:ノイズは思い切って削除する
すべての発言を等価に扱う必要はありません。研究目的と関連の薄い雑談や相づちは、思い切って分析対象から外すことで、本質的なパターンが浮かび上がります。ただし、自分の仮説に合う発言だけを選ぶ「チェリーピッキング」は厳禁です。削除の基準もまた言語化し、恣意的にならないよう記録に残すことが公正さを担保します。
コツ3:コードは「一文で伝わる最小単位」にする
コードが長すぎると再利用できず、短すぎると意味が失われます。目安は20〜50字程度で、それ単体を読んでも意味が通る粒度です。「不安」だけでは曖昧ですが、「経験不足からくる質問の見通しの欠如」であれば後から見ても意図が分かります。データの性質や分野によって最適な粒度は変わるため、最初の数十コードで基準を固めてから全体に展開すると揃えやすくなります。
コツ4:判断基準を言語化し、分析過程を記録する
質的分析の信頼性は、「どういう基準でそのコード・カテゴリーにしたか」を他者が追跡できるかにかかっています。コードの定義、統合のルール、迷った際の判断をメモとして残す「監査証跡」を作りましょう。過程が可視化されているほど、結果への反論に耐えられ、再現性も高まります。これは学術だけでなく、社内説明が求められるビジネス調査でも大きな武器になります。
コツ5:一人で抱え込まず、複数人でチェックする
同じデータでも、分析者が違えば解釈は変わります。複数人で独立してコーディングし、結果を突き合わせて議論することで、個人の思い込みを大きく減らせます。全体でなくても、重要な箇所だけでも複数の目を通す価値があります。解釈が割れた箇所こそ、現象の複雑さを示す重要なサインとして深掘りしましょう。
コツ6:理論的飽和を収集終了の目安にする
質的研究では、サンプル数を事前に固定できないのが原則です。判断の目安になるのが「新しいデータを追加しても新たなコードやカテゴリーが出てこなくなる」状態=理論的飽和です。近年は、データの情報量そのものを重視する「情報力(information power)」という考え方も提唱されています。目的が明確でインタビューが深いほど、少人数でも飽和に達しやすいため、人数だけで質を判断しないことが大切です。
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分析の妥当性・信頼性・倫理と混合研究法・分析ツール
質的分析の結果を「信頼できるもの」として通すには、妥当性・信頼性の担保、倫理的配慮、そして必要に応じた量的データとの統合が欠かせません。効率化を支えるツールもあわせて解説します。
妥当性・信頼性を高める方法(トライアンギュレーション・メンバーチェック)
代表的な方法がトライアンギュレーションで、複数のデータ源・研究者・手法・理論を組み合わせて多角的に検証します。ある発見が別の角度からも支持されれば、結論の確からしさが増します。
もう一つがメンバーチェックで、分析結果を対象者本人に見てもらい、解釈が実感と合っているかを確認します。前章の監査証跡とあわせて用いることで、「分析者の思い込みではない」ことを客観的に示せます。
倫理的配慮(インフォームド・コンセントと力関係への配慮)
質的研究では対象者の生の語りを扱うため、研究目的の説明と同意取得(インフォームド・コンセント)、データの匿名化、協力撤回の自由の保障が必須です。
特にBtoB・社内調査では見落とされがちですが、上司と部下、企業と顧客といった力関係の非対称性に注意が必要です。回答者が「本音を言いにくい」「断れない」と感じる状況では、データの質そのものが歪みます。第三者の関与や匿名回答の仕組みで、回答圧力を下げる設計を検討しましょう。
混合研究法(定量×定性)で示唆を厚くする
実務では、質的分析だけで完結させず、量的データと組み合わせる「混合研究法」が有効な場面が増えています。たとえば、アンケートで「解約率が高い層」を量的に特定し、その層へのインタビューで「なぜ解約するのか」を質的に掘り下げる流れです。
「どれくらい起きているか(量)」と「なぜ起きるか(質)」を接続することで、施策の優先順位づけと打ち手の具体化を同時に実現できます。定量で見つけた異常値の背景説明として定性を使う設計は、経営説明でも説得力があります。
分析を効率化するツール(CAQDAS)と導入時の注意点
質的データ分析支援ソフトウェア(CAQDAS)には、NVivo・MAXQDA・KH Coderなどがあり、コーディングの管理・検索・可視化を効率化できます。近年はAIによる自動分類・要約機能を備えたツールも登場しています。
ただし、ツール導入には学習コストがあり、操作習熟やチーム内教育に一定の期間が必要な点は見落とせません。小規模なら表計算ソフトで十分なこともあります。データ量・分析頻度・チーム体制に見合ったツールを選ぶことが、投資対効果を左右します。
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質的研究が活用される分野と実践事例
質的分析は学術だけでなく、ビジネスの意思決定に直結する武器として広く使われています。代表的な分野を事例とともに紹介します。
臨床心理学での活用事例
臨床心理学では、心理療法のプロセスやクライエントの語りの変化を質的に分析し、支援の効果や関係性の変容を明らかにします。数値化しにくい「回復の過程」を構造的に捉えられる点が強みです。
看護研究での活用事例
看護研究では、患者や家族が病いをどう経験しているかを、M-GTAやSCATを用いて構造化する研究が盛んです。ケアの改善に直結する当事者視点を、根拠を持って示せます。
社会学・教育研究での活用事例
社会学や教育研究では、集団内の相互作用や、当たり前になっている暗黙のルールを可視化するのに質的分析が用いられます。エスノグラフィーや談話分析が活躍する領域です。
ビジネス(マーケ・営業・人事)での活用事例
BtoBビジネスでは応用範囲が広く、実務成果に直結します。マーケティングでは顧客が購入に至る心理プロセスや潜在ニーズの構造化、営業では受注・失注を分ける決め手の抽出に使われます。
人事領域では、退職者インタビューから離職の心理プロセスを可視化し、定着施策の設計に活かす事例が増えています。いずれも「数字では説明しきれない理由」を言語化できる点が、質的分析ならではの価値です。
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定性データ活用におすすめのソリューション「Interviewz(インタビューズ)」

「質的分析を実務で回したいが、収集から整理までの工数が重い」という課題には、ヒアリング・アンケートDXツール「Interviewz(インタビューズ)」が有効です。対話形式で定性データを集め、その後の分析につなげやすい形で蓄積できます。
Interviewzが質的データ活用に向いている理由
理由1:対話形式で「深い語り」を引き出せる
一問一答のアンケートでは拾いきれない回答者の背景や理由まで、チャット感覚の対話形式で自然に引き出せます。分析の出発点となる「豊かなローデータ」を集めやすい設計です。
理由2:回答のハードルを下げて回答率を高められる
視覚的で答えやすいUIにより、回答者の離脱を抑え、より多くの生の声を集められます。データ量が確保できることは、理論的飽和に到達するうえでも有利に働きます。
理由3:収集データを分析しやすい形で一元管理できる
集めた回答を一元管理し、その後のコーディングや分類につなげやすい形で蓄積できます。分析前のデータ整理(STEP1)の負荷を大きく下げられます。
理由4:定量と定性を同じ導線で扱える
選択式の設問と自由記述・対話を組み合わせられるため、前章で解説した混合研究法(定量×定性)の設計を、一つのツール内で実現しやすいのも強みです。
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よくある質問(FAQ)

Q1. 質的研究と量的研究はどちらが優れていますか?
A. 優劣はなく、問いの性質によって使い分けるものです。「なぜ・どのように」を深掘りするなら質的、「どれくらい・何人が」を把握するなら量的が適します。実務では両者を組み合わせる混合研究法が有効な場面も多くあります。
Q2. 質的研究のサンプル数はどのくらい必要ですか?
A. 事前に固定せず、新しいコードが出なくなる「理論的飽和」を目安に判断するのが原則です。深いインタビューなら1〜数名でも成立し、一般的なテーマでは十数名前後で飽和に近づくことが多いですが、目的とデータの深さで変わります。
Q3. コーディングの主観をどう抑えればよいですか?
A. 判断基準の言語化・記録(監査証跡)と、複数人でのチェックが基本です。対象者の言葉を活かすインビボコーディングや、対象者に結果を確認するメンバーチェックも主観の偏りを減らします。
Q4. 初心者にはどの分析手法がおすすめですか?
A. 手順が明確なSCATや、汎用性の高いテーマティック分析が取り組みやすい選択肢です。チームでの整理ならKJ法も入りやすく、まずは小規模データで一連の流れを体験するのがおすすめです。
Q5. 分析にツールは必須ですか?
A. 必須ではありません。小規模なら表計算ソフトでも十分ですが、データ量が多い・繰り返し分析する場合はCAQDAS(NVivo・MAXQDA・KH Coder等)で効率が上がります。導入時は学習コストも見込みましょう。
Q6. ビジネスでの質的分析を効率化するにはどうすればよいですか?
A. 収集・整理・分析の各工程を仕組み化することが近道です。対話形式で深い回答を集められるヒアリングツールを使い、定量データと接続して分析すると、少ない工数で意思決定に使える示唆を得られます。
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まとめ
質的研究の分析は、適切な手法を選び、6ステップの手順に沿って、透明性を保ちながら進めることで、数字では見えない「なぜ」を意思決定に使える示唆へと変えられます。
本記事の要点は次のとおりです。
- 手法は目的で選ぶ:初学者はSCATやテーマティック分析、プロセス解明ならGTA/M-GTAが有力
- 手順は6ステップ:データ整理→通読→初期コード→カテゴリー化→構造抽出→解釈の順で進める
- 信頼性の鍵は透明性:判断基準の言語化・監査証跡・複数人チェックで主観を抑える
- 実務では混合研究法:定量で「どれくらい」、定性で「なぜ」を接続すると示唆が厚くなる
- 倫理と力関係に配慮:同意・匿名化に加え、社内・顧客調査では回答圧力を下げる設計を
次のアクションとして、まずは自社の調査目的を一文で言語化し、それに合う分析手法を1つ選んで小さく試すことをおすすめします。定性データの収集から分析までを効率化したい場合は、以下の資料もあわせてご活用ください。
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