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ゼロパーティデータとは?取得方法7選と診断活用を徹底解説

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サードパーティCookieに頼った顧客理解が難しくなり、リード獲得のやり方や集めたデータの活用に迷っている方も多いのではないでしょうか。

ゼロパーティデータを取り入れれば、顧客が自ら申告した課題をもとに、精度の高いセグメント設計と商談化につながるアプローチができます。

そこで今回は、ゼロパーティデータの意味と取得方法7選を整理し、診断コンテンツでリードを獲得する手順とあわせて解説します。

この記事を読めば、定義から取得方法の選び方、診断の作り方、取得後の分析と営業連携までを一通り理解できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修・運営情報 

運営企業:ラーナーズ株式会社 Interviewz(インタビューズ)/ヒアリングDXブログ編集部

監修:Interviewz プロダクトチーム(ヒアリング・診断コンテンツ設計の支援実績をもとに監修)

専門領域:BtoB/BtoCのヒアリング設計、アンケートUX、診断コンテンツによるCVR改善

この記事は、ヒアリングDXツール「Interviewz(インタビューズ)」を提供するインタビューズ編集部が執筆しました。診断コンテンツやアンケートを使ったリード獲得の支援を通じて、1000社を超える導入現場で蓄積した設問設計とデータ活用の知見をもとに、実務でそのまま再現できる手順として整理しています。

ゼロパーティデータとは?顧客が自ら提供したデータ

ゼロパーティデータという言葉は近年のマーケティング文脈で急速に広まりましたが、ファーストパーティデータとの線引きがあいまいなまま使われている場面も少なくありません。ここでは定義と提唱された背景を確認したうえで、4つのデータ区分の違いを整理します。違いを正しく理解しておくと、自社が今どのデータを持っていて何が足りないのかを判断しやすくなります。

ゼロパーティデータの定義と提唱された背景を確認

そもそもゼロパーティデータは何を指すのでしょうか。ゼロパーティデータとは、顧客が企業に対して意図的かつ能動的に提供したデータのことです。米国の調査会社であるForrester Research社が提唱した概念で、購買意向や関心のあるテーマ、個人的な状況、企業に認識してほしい自分像などが含まれます。

重要なのは「意図的かつ能動的」という条件です。診断コンテンツで「現在の課題は人手不足である」と自ら選択した回答や、アンケートで「半年以内に導入を検討している」と申告した検討時期が典型例にあたります。

企業が推測したのではなく、顧客本人が申告した情報である点がゼロパーティデータの本質です。自社の保有データを棚卸しする際は、まず「これは顧客が自分の意思で答えたものか」という基準で仕分けてみると、ゼロパーティデータとそれ以外を明確に切り分けられます。

ファーストパーティデータとの違いは「行動」か「意思」か

ファーストパーティデータとゼロパーティデータはどう違うのでしょうか。ファーストパーティデータとは、自社が自社の接点で直接収集したデータのことで、Webサイトの閲覧履歴、購買履歴、メールの開封状況などが該当します。どちらも自社が直接得たデータという点は共通していますが、性質はまったく異なります。

ファーストパーティデータは行動の記録であり、そこから意図を推測する必要があります。料金ページを3回閲覧した見込み客がいたとしても、本気で検討しているのか、競合調査のために見ているのかは分かりません。

一方でゼロパーティデータは「導入時期は3か月以内で、決裁権は自分にある」といった意思そのものです。推測の工程を挟まずに済むため、施策の精度が上がります。行動データで関心の高まりを検知し、そのタイミングで診断やアンケートに誘導して意思を確認するという組み合わせ方が、実務では最も再現性の高い設計になります。

セカンドパーティデータ・サードパーティデータとの違いを整理

残る2種類はどのような位置づけになるのでしょうか。セカンドパーティデータとは、提携先など他社が自社の顧客から直接取得したデータを、合意のうえで受け取ったもののことです。共催ウェビナーの参加者リストが分かりやすい例にあたります。

サードパーティデータとは、本人と直接の関係を持たない第三者が広範囲に収集し、集約して提供するデータのことです。DMPと呼ばれるデータ管理基盤を通じて配信面のターゲティングに使われてきましたが、取得経路が本人から見えにくく、プライバシー規制の強化とブラウザ側の制限によって使いにくくなっています。

4区分は「本人との距離」で並べると理解しやすくなります。ゼロパーティデータが最も本人に近く、サードパーティデータが最も遠いという順序を押さえたうえで、遠いデータへの依存度を下げる方向で投資配分を見直すことをおすすめします。

4つのデータ区分の違いを比較した一覧表
区分 取得元 内容の性質 本人の意思 精度と鮮度 規制リスク
ゼロパーティデータ 顧客本人が自社へ直接申告 意向・課題・属性の自己申告 明確にある 高いが更新が必要 低い
ファーストパーティデータ 自社サイト・アプリ・CRM 行動と取引の記録 間接的 比較的高い 低い
セカンドパーティデータ 提携先企業からの提供 提携先の顧客データ 提携先に対してのみある 中程度 中程度
サードパーティデータ 第三者事業者からの購入 推定属性・興味関心 本人には見えにくい 低くなりやすい 高い

ゼロパーティデータが注目される理由4つ

ゼロパーティデータへの関心は、単なる流行ではなく市場環境の変化に裏打ちされています。ブラウザ側の技術的な制限、法規制、顧客側の期待値、そしてBtoB特有の商談構造という4つの要因が同時に働いています。ここでは、それぞれがマーケティングの現場にどう影響しているのかを具体的に見ていきます。

サードパーティCookieに依存した計測が縮小している

Cookie規制はどこまで進んだのでしょうか。Cookieとはブラウザに保存される小さな識別情報のことで、そのうち閲覧中のサイト以外の事業者が発行するものをサードパーティCookieと呼びます。Googleは2020年にChromeでの段階的な廃止を表明し、その後は複数回にわたって時期を延期しました。

2024年7月には一律廃止をやめてユーザーの選択に委ねる方針へ転換し、2025年4月には選択画面の導入も見送ると発表しています。廃止が撤回された形にはなりましたが、SafariはITPと呼ばれる追跡防止機能によって2020年3月以降デフォルトでブロックしており、Firefoxも2019年から同様の制限をかけています。

つまり「廃止は撤回されたが、使える範囲は縮小したまま」という状態が続いています。Chromeの動向だけを見て安心するのではなく、SafariとFirefoxの利用者では既にリターゲティングが機能していない前提で、自社で直接データを受け取る導線を用意しておく必要があります。

個人情報保護規制が段階的に強化されている

法規制の面ではどのような変化があるのでしょうか。日本では個人情報保護法の改正が段階的に進んでおり、2026年には課徴金制度の導入や16歳未満のこどもの個人情報に関する保護強化などを含む改正が行われました。施行は公布から一定の準備期間を置いて進む形になっています。

海外に目を向けると、欧州のGDPRと呼ばれる一般データ保護規則、米国カリフォルニア州のCCPAなどが先行して同意取得の厳格化を求めてきました。海外拠点や越境ECを持つ企業では、これらへの対応も避けて通れません。

規制強化の方向性は一貫して「本人が納得したうえで提供したデータかどうか」を問うものです。ゼロパーティデータは取得時点で利用目的を提示し、本人の操作を伴って収集する性質を持つため、この方向性と最も相性の良いデータ資産といえます。取得フォームの設計段階から法務担当者を巻き込んでおくと、後から作り直す手戻りを防げます。

顧客が求めるパーソナライズの水準が上がっている

顧客側の期待はどう変わったのでしょうか。パーソナライズとは、顧客ごとに提示する情報や提案内容を最適化する取り組みのことです。行動履歴だけを頼りにしたパーソナライズは、既に購入した商品を追いかけて表示してしまうような、ちぐはぐな体験を生みやすいという課題を抱えてきました。

自己申告のデータがあれば、こうしたずれは大きく減ります。「導入検討中である」と答えた企業には事例と料金を、「情報収集段階である」と答えた企業には基礎知識のコンテンツを届けるといった分岐が、推測なしで実現します。

顧客は自分について語る手間を惜しむわけではなく、語った内容が反映されないことに不満を持ちます。取得した回答を次の接点でどう反映するかまでを設計してから設問を作ると、回答率と満足度の両方が上がります。

BtoBでは検討初期の見込み客を捕まえる必要がある

BtoBならではの事情は何でしょうか。BtoBの購買は関与者が多く検討期間も長いため、問い合わせや資料請求が発生した時点では既に比較検討が終盤に入っているケースが珍しくありません。リードとは、将来顧客になる可能性のある見込み客の情報のことです。

従来のホワイトペーパー施策では、フォームを見た人のうち情報を提供する割合が10%から20%程度にとどまるとされています。これに対し、ある企業が公開したビジネス診断では診断完了率が51.78%に達し、広告費をかけずに月間537件のリードを獲得した事例が公表されています。

検討初期の段階で「今どんな課題を抱えているか」を聞き出せる導線を持てるかどうかが、パイプラインの厚みを左右します。まずは自社のフォーム通過率を測定し、20%を大きく下回っているようであれば、提供する見返りの設計から見直すことをおすすめします。

  • ブラウザ側の制限により、追跡ベースのターゲティングは対象範囲が狭まっています
  • 法規制は同意と透明性を軸に強化が続いています
  • 行動データだけでは意図を読み違えるリスクが残ります
  • BtoBでは検討初期に接点を作れないと比較検討に参加できません

ゼロパーティデータのメリットと注意点を整理

ゼロパーティデータには明確な強みがある一方で、集めさえすれば成果が出るという性質のものではありません。ここでは実務で効いてくるメリットを3つ、見落とされやすい注意点を2つ取り上げます。導入前に両面を把握しておくと、期待値の設定を誤らずに済みます。

メリット1|データの精度が高く推測の工程が不要

精度が高いとは具体的に何を意味するのでしょうか。行動データから属性を推定する場合、どれだけ高度なモデルを使っても一定の誤差が残ります。一方でゼロパーティデータは本人が選んだ答えそのものであるため、推定という工程自体が発生しません。

従業員数、部署、現在使っているツール、導入の障壁といった項目は、外部データから推定すると精度が落ちやすい領域です。診断の設問として直接尋ねれば、選択肢を選んでもらうだけで正確な値が手に入ります。

推測を挟まないことで、施策の失敗原因を切り分けやすくなる点も見逃せません。成果が出なかったときに「データが間違っていた」という可能性を除外できるため、訴求やタイミングの改善に集中できます。

メリット2|データ取得と同時に利用の同意を得られる

同意の取得はなぜ重要なのでしょうか。第三者から購入したデータは、本人がその利用に納得しているかを企業側が確認できません。ゼロパーティデータは本人がフォームや診断を操作して提供するため、利用目的の提示と同意の取得を同じ画面で完結できます。

診断の開始画面に「回答内容は結果の表示と関連情報のご案内に利用します」と明記し、チェックボックスで同意を得る形が一般的です。同意の記録を回答データと一緒に保存しておけば、後から利用範囲を確認する際の証跡にもなります。

規制対応をコストとして捉えるのではなく、透明性を示すこと自体が回答率を高める要素として設計に組み込むと効果的です。利用目的を具体的に書いたフォームのほうが、あいまいな表現のフォームより信頼を得やすくなります。

メリット3|マーケティングと営業が同じ情報を共有できる

部門間の連携にはどう効くのでしょうか。行動スコアだけを営業に引き継いでも、商談で何を話すべきかは伝わりません。ゼロパーティデータは言語化された課題や検討状況であるため、そのまま商談の前提情報として使えます。

診断で「社内の情報共有に課題がある」と回答したリードであれば、初回商談の冒頭でその課題を起点に会話を始められます。ヒアリングの重複が減り、商談時間を提案に充てられるようになります。

MAツールとは、見込み客への働きかけを自動化する仕組みのことです。診断の回答項目をMAツールやCRMの標準項目にマッピングしておくと、営業側が使い慣れた画面で同じ情報を見られるようになるため、定着が早まります。

注意点1|提供の見返りがなければデータは集まりらない

回答してもらうには何が必要でしょうか。ゼロパーティデータは本人の能動的な行動を前提とするため、設問を並べただけでは回答が集まりません。時間と個人情報を提供することへの見返りが釣り合っている必要があります。

見返りには、診断結果という自己理解の価値、限定資料、デジタルギフト、優先案内といった種類があります。BtoBでは金銭的な特典よりも「自社の状況を客観的に把握できる」という情報価値のほうが響きやすい傾向があります。

設問数を増やすほど離脱は増えるため、見返りの大きさと設問数の釣り合いを常に意識してください。設問1問あたりどれだけの価値を返せているかという観点で企画を点検すると、過剰な質問を削ぎ落とせます。

注意点2|自己申告ゆえのバイアスと鮮度の劣化に備える必要がある

自己申告データの弱点は何でしょうか。回答者は自分をよく見せようとしたり、深く考えずに選択したりすることがあります。これを社会的望ましさバイアスと呼び、自己申告データには一定の割合で混入します。

また、検討時期や予算といった項目は時間の経過とともに実態と乖離します。半年前に「情報収集段階」と答えた企業が、現在は導入直前まで進んでいることも珍しくありません。

対策としては、行動データと突き合わせて整合性を確認する運用と、四半期ごとに更新設問を投げる運用の2つが有効です。プリファレンスセンターと呼ばれる配信設定ページを用意し、顧客自身が情報を更新できる状態にしておくと、鮮度の維持が仕組み化されます。

  • 回答してもらう見返りを設問数に見合う水準で用意していますか
  • 利用目的と同意の取得を取得画面で明示していますか
  • 回答項目をMAツールやCRMの項目に対応づけていますか
  • 行動データと突き合わせて整合性を検証していますか
  • データを更新する機会を定期的に設けていますか

ゼロパーティデータの取得方法7選を比較表で解説

ゼロパーティデータの取得方法は1つではなく、目的とリードの検討段階によって適した手段が変わります。ここでは実務で使われる7つの方法を比較表で俯瞰したうえで、それぞれの特徴と使いどころを解説します。自社の顧客接点に照らし合わせながら読み進めてください。

ゼロパーティデータの取得方法7選を比較した一覧表(回答率は一般的な目安であり、設計と流入経路によって変動)
取得方法 主に取得できるデータ 完了率の目安 実装のしやすさ BtoBでの向き 適した検討段階
診断コンテンツ 課題・状況・志向・検討時期 50%から70% ツール利用で容易 非常に高い 認知から検討初期
Webアンケート 満足度・要望・利用実態 10%から30% 容易 高い 既存顧客・全般
ヒアリングシート 要件・予算・体制・期日 60%から80% 容易 非常に高い 商談直前から商談中
プリファレンスセンター 関心テーマ・配信頻度 5%から15% やや難しい 中程度 ナーチャリング中
会員登録・マイページ 属性・業種・役職・興味 20%から40% 中程度 高い 登録直後から継続
ウェビナー申込フォーム 参加目的・課題・導入時期 申込者の80%以上 容易 非常に高い 検討初期から中期
チャットボット・LINE 質問内容・希望条件 30%から50% 中程度 中程度 認知から検討初期

1|診断コンテンツで課題と志向をまとめて取得する

診断コンテンツはなぜ有効なのでしょうか。診断コンテンツとは、複数の設問への回答をもとにタイプやスコアを判定し、結果を提示するWebコンテンツのことです。回答者は結果という即時の見返りを得られるため、単なるアンケートより完了率が高くなる傾向があります。

前述のビジネス診断の事例では完了率51.78%が公表されており、ホワイトペーパーの情報取得率が10%から20%程度とされる水準を大きく上回っています。設問1問ごとに、業種、従業員規模、課題、検討時期といった項目を積み上げられる点も強みです。

診断は「集客」と「データ取得」と「セグメント分け」を1つの導線で同時に実現します。まず1本作るなら、自社商材の課題領域に直結するテーマを選び、設問数を8問から12問程度に抑えると成果が出やすくなります。

2|Webアンケートで満足度と要望を定点的に集める

アンケートはどう位置づけるべきでしょうか。Webアンケートは既存顧客の満足度や要望を継続的に把握する手段として機能します。新規リードの獲得よりも、既に関係のある顧客からデータを積み増す用途に向いています。

NPSとは、他者への推奨意向を0から10の11段階で尋ねる指標のことです。四半期ごとにNPS調査を実施し、その自由回答を分類すれば、解約の兆候や改善要望をゼロパーティデータとして蓄積できます。

回答率を上げるには、設問数を10問以内に抑え、所要時間を冒頭に明示することが基本です。回答結果を次回のアンケート冒頭で共有すると、協力してもよいという意識が育ち、継続的な回答につながります。

3|ヒアリングシートで商談前の要件を先取りする

商談準備にはどのデータが要るのでしょうか。ヒアリングシートとは、商談で確認すべき項目をあらかじめ整理した質問票のことです。商談前にWeb上で回答してもらえば、要件、予算感、社内体制、導入希望時期といった情報を事前に把握できます。

商談冒頭のヒアリングに15分かけていた場合、事前入力に置き換えることでその時間を提案に回せます。初回商談の密度が上がり、次回アポイントの獲得率にも影響します。

営業担当者ごとに聞く内容がばらついている状態を標準化できる点も大きな効果です。まずは受注案件で共通して確認していた項目を洗い出し、5項目から7項目程度に絞ったシートから始めることをおすすめします。

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4|プリファレンスセンターで関心テーマを更新してもらう

配信設定ページは何の役に立つのでしょうか。プリファレンスセンターとは、受け取る情報の種類や配信頻度を顧客自身が設定できるページのことです。配信停止の代わりに頻度の調整という選択肢を提示できるため、リストの目減りを抑える効果もあります。

関心テーマを「導入事例」「機能アップデート」「業界トレンド」のように分けて選んでもらえば、そのまま配信セグメントとして使えます。設定内容は本人が更新できるため、データの鮮度も保たれます。

完了率は5%から15%程度と高くありませんが、回答した顧客は関与度が高く、後の商談化率も高い傾向があります。メール本文のフッターに常設リンクを置き、配信停止リンクの手前に配置する構成が効果的です。

5|会員登録とマイページで属性情報を段階的に集める

登録フォームで全部聞くべきでしょうか。登録時に多くの項目を求めると離脱が増えるため、最初は必要最小限にとどめ、後から段階的に追加する設計が有効です。この考え方をプログレッシブプロファイリングと呼びます。

初回はメールアドレスと会社名のみ、2回目の資料ダウンロード時に部署と役職、3回目に導入検討状況というように分割します。1回のフォームで求める項目を3項目前後に抑えると、離脱を大きく減らせます。

すべての項目を一度に埋めようとせず、接触回数に応じて情報を厚くしていく発想に切り替えてください。どの項目をどの段階で聞くかを表にまとめておくと、フォームごとの設計にぶれがなくなります。

6|ウェビナー申込フォームで参加目的と課題を尋ねる

申込フォームは活用できているでしょうか。ウェビナーの申込者は既にテーマへの関心を示しているため、参加目的を尋ねる設問への回答率が高くなります。申込フォームは、ゼロパーティデータを集める機会として最も見過ごされている接点です。

「参加を通じて解決したい課題」を選択式で用意し、末尾に自由記述欄を添える構成が扱いやすくなります。集まった回答は当日の内容調整にも使えるため、参加者の満足度向上にもつながります。

申込時点の課題と参加後のアンケート回答を突き合わせると、期待と実際の差分が見えます。当日の視聴時間とあわせて分析すれば、優先的にフォローすべきリードを絞り込めます。

7|チャットボットとLINEで対話形式の回答を得る

対話形式にはどんな利点があるのでしょうか。チャットボットとは、自動応答によって利用者とやり取りする仕組みのことです。1問ずつ表示される形式は心理的な負担が小さく、長いフォームより最後まで進みやすい特徴があります。

LINE公式アカウントを使えば、友だち追加時のアンケートで業種や関心を取得し、以降の配信を分けられます。BtoCの比重が高い商材や店舗ビジネスでは特に有効です。

BtoBではWebサイト上のチャットで「探している情報」を尋ね、該当資料を提示しながら連絡先を取得する使い方が現実的です。有人対応との切り替え基準を決めておくと、機会損失を防げます。

▼自社に合う取得方法をツール比較から検討したい方へ
👉 ヒアリングツール10選

診断コンテンツがゼロパーティデータ取得に向いている理由

7つの取得方法のなかでも、検討初期のリードから濃い情報を引き出せる手段として診断コンテンツが注目されています。ここでは診断の定義、回答率が高くなる理由、BtoBで取得できるデータの中身、そして3つのロジック型を順に見ていきます。仕組みを理解すると、自社で企画する際の判断が速くなります。

診断コンテンツとは回答に応じて結果を返すWebコンテンツのこと

診断コンテンツはどのような構造をしているのでしょうか。診断コンテンツとは、複数の設問への回答を集計し、あらかじめ用意した結果パターンのいずれかを表示する仕組みのことです。回答の入力、判定ロジック、結果画面、そして次の行動を促すCTAという4つの要素で構成されます。

CTAとは、資料請求や問い合わせなど次の行動を促す導線のことです。診断は結果画面で回答者の関心が最も高まるため、この位置に置くCTAは通常のバナーより高い反応が期待できます。

設問への回答そのものがゼロパーティデータとして蓄積される点が、他の集客コンテンツと決定的に異なります。記事や動画は閲覧された事実しか残りませんが、診断は誰がどの課題を選んだかまで残ります。

診断の完了率が高くなる理由は見返りが即時に返るから

なぜ診断は最後まで回答されるのでしょうか。フォームやアンケートでは、入力の負担が先に来て見返りは後から届きます。診断では回答を進めるほど結果に近づくため、途中でやめると得られる価値がゼロになるという構造が働きます。

公表されている事例では、ビジネス診断の完了率が51.78%に達し、従来のホワイトペーパーにおける情報取得率10%から20%を大きく上回りました。同じ事例では広告費をかけずに月間537件のリードを獲得しています。

自己理解という見返りは金銭的な特典と違って原価がかからず、対象を絞れば絞るほど価値が上がります。汎用的な「マーケティング力診断」より「BtoBサイトのリード獲得力診断」のように領域を絞ったほうが、完了率も後の商談化率も高くなります。

BtoBの診断で取得できるゼロパーティデータの具体例を挙げる

診断からは何が手に入るのでしょうか。設問設計次第で、企業属性から検討状況まで幅広く取得できます。重要なのは、聞きたい項目を先に決めて、そこから設問を逆算することです。

実務でよく設定される項目には、業種、従業員規模、担当部署と役職、現在使っているツール、抱えている課題、社内の推進体制、想定予算、導入希望時期、決裁への関与度などがあります。これらは営業がヒアリングで確認する項目とほぼ一致します。

営業の初回商談で必ず聞く項目を診断に組み込むという設計にすると、マーケティングと営業の接続がなめらかになります。営業担当者にヒアリング項目を挙げてもらう会議を最初に設けると、設問の優先順位が決まります。

診断ロジックには3つの型があり目的に応じて選ぶ

どの判定方式を選べばよいのでしょうか。診断のロジックは大きくフローチャート型、タイプ分類型、スコアリング型の3つに分かれます。取得したいデータと結果の見せ方によって適した型が変わります。

フローチャート型は回答に応じて次の設問が分岐する方式で、条件が明確な商材の絞り込みに向きます。タイプ分類型は回答の傾向から4類型や16類型に振り分ける方式で、拡散しやすく認知獲得に向きます。スコアリング型は設問ごとに点数を配分して総合点を出す方式で、成熟度診断や適合度判定に向きます。

BtoBのリード獲得では、課題の深さを点数化できるスコアリング型が最も営業に引き継ぎやすい形式です。初めて作る場合は、設問8問前後のスコアリング型から始めると設計の負荷が抑えられます。

診断ロジック3類型の特徴と向いている用途の比較
ロジック型 判定の仕組み 設問数の目安 結果パターン数 向いている目的
フローチャート型 回答に応じて次の設問が分岐します 3問から6問 5から10 商品やプランの絞り込み
タイプ分類型 回答傾向から類型に振り分けます 8問から16問 4から16 認知獲得とSNS拡散
スコアリング型 設問ごとの配点を合計します 8問から15問 3から5 成熟度判定と商談化

診断コンテンツでリードを獲得するやり方を7ステップで解説

診断コンテンツは企画の順序を誤ると、公開しても回答が集まらないコンテンツになってしまいます。ここでは目的設定から公開後の改善までを7つのステップに分け、それぞれで決めるべき事項を具体的に示します。上から順に進めれば、初めての制作でも骨格を組み立てられます。

Step1|目的とKPIを決めて成果の測り方をそろえる

最初に何を決めるべきでしょうか。診断の目的は、リード獲得、既存顧客の理解、商談前のヒアリング効率化などに分かれます。目的が定まらないまま設問を作り始めると、聞きたいことが増えすぎて完了率が下がります。

リード獲得を目的とする場合は、診断開始率、完了率、リード化率、商談化率の4段階でKPIを置きます。目安としては完了率60%以上、リード化率25%以上を初期目標に据えると現実的です。

目標値を先に決めておくと、公開後にどの段階を改善すべきかが即座に判断できます。4つの数値を毎週確認できるダッシュボードを用意しておくことをおすすめします。ダッシュボードとは、複数の指標を1画面にまとめて表示する管理画面のことです。

Step2|ターゲットと診断テーマを1つに絞り込む

テーマはどう選べばよいのでしょうか。診断のテーマは、ターゲットが自分について知りたいと感じる領域と、自社商材が解決できる領域が重なる場所に置きます。どちらか一方に寄ると、回答は集まっても商談につながりません。

人事向けのツールを扱う企業であれば「離職リスク診断」、Web制作会社であれば「サイトのリード獲得力診断」といった具合に、対象と論点を明確に言い切るテーマが機能します。対象を「マーケティング担当者全般」のように広げると、結果の切れ味が鈍ります。

診断タイトルに対象者と得られる結果の両方を入れると、流入時点で対象がそろいます。テーマ候補を3つ挙げ、営業に「この結果が出た顧客に提案できるか」を確認してもらうと、選択の精度が上がります。

Step3|取得したいデータから設問を逆算して組み立てる

設問はどう作るのでしょうか。診断の設問は、判定に必要な設問と、データ取得のための設問の2種類で構成されます。この2つを混ぜて考えると設問数が膨らむため、先に一覧化して仕分けます。

判定用の設問は結果の精度に直結するため削れませんが、データ取得用の設問は優先順位をつけて取捨選択できます。業種と従業員規模は必須、想定予算は任意といった判断を、営業と相談しながら決めていきます。

総設問数は10問前後、所要時間は2分以内に収めることを基準にしてください。1問あたり5秒から10秒で答えられる選択式にそろえ、自由記述は最後の1問だけに限定すると離脱を抑えられます。

Step4|診断ロジックと結果パターンを設計する

結果はいくつ用意すべきでしょうか。結果パターンが少なすぎると「誰にでも当てはまる内容」に見えてしまい、多すぎると制作負荷が跳ね上がります。BtoBのスコアリング型であれば3から5パターンが扱いやすい範囲です。

各パターンには、現状の解釈、そのままにした場合のリスク、次に取るべき行動という3要素を必ず入れます。行動提案が具体的であるほど、続くCTAへの遷移率が上がります。

結果文の作成は設問より時間がかかるため、制作スケジュールでは結果文に半分以上の工数を割り当ててください。先に最も伝えたい1パターンを書き切ってから、他のパターンを展開すると品質がそろいます。

Step5|結果画面とCTAを設計して次の行動につなげる

結果画面には何を置くべきでしょうか。結果画面は診断のなかで最も関心が高まる場所であり、ここでの設計が商談化率を左右します。結果の提示だけで終わらせると、せっかくの関心が行き場を失います。

結果の種類に応じてCTAを変える設計が効果的です。課題が深いと判定された回答者には個別相談、初期段階と判定された回答者には基礎資料のダウンロードというように、次の一歩の重さを調整します。

結果画面のCTAクリック率は10%から30%が目安とされています。この水準を下回る場合は、結果文と提案内容のつながりが弱い可能性が高いため、文面の見直しから着手してください。

Step6|MAツールとCRMに連携してデータを流通させる

取得したデータはどこに置くのでしょうか。診断ツールの管理画面に回答が溜まっているだけでは、営業もメール配信も活用できません。取得したゼロパーティデータは、既に運用している基盤へ流し込む必要があります。

CRMとは顧客情報を一元管理する仕組みのことで、SFAとは営業活動を管理する仕組みのことです。HubSpotやSalesforceと連携できる診断ツールを選べば、回答項目をカスタム項目として自動的に登録できます。

連携する項目名を設計段階で決めておくと、公開後の手戻りを防げます。診断の選択肢とCRMの選択肢の表記をそろえておかないと、集計時に名寄せの手間が発生する点にも注意してください。

Step7|公開後は設問別の離脱を見て改善を続ける

公開したら終わりでしょうか。診断は公開後の改善によって成果が積み上がるコンテンツです。特に設問ごとの離脱率は、どこで負担を感じられているかを直接示す指標になります。

設問別の離脱率は各5%以下に収まっている状態が健全とされています。特定の設問で10%を超える離脱が出ている場合は、選択肢が分かりにくいか、答えたくない内容を聞いている可能性があります。

設問文の言い換え、選択肢の追加、設問順の入れ替えという3つの打ち手を1つずつ試し、変更の前後で数値を比較してください。月に1回の見直しサイクルを回すだけでも、完了率は着実に改善します。

診断コンテンツ制作7ステップと各段階で決める事項の一覧
ステップ やること 決める事項 目安の期間
Step1 目的とKPIを決めます 完了率・リード化率の目標値 1日から3日
Step2 ターゲットとテーマを絞ります 対象者と診断タイトル 3日から5日
Step3 設問を逆算して作ります 取得項目と設問数 3日から7日
Step4 ロジックと結果を設計します 判定方式と結果パターン数 5日から10日
Step5 結果画面とCTAを作ります 結果別の次アクション 3日から5日
Step6 MAツールとCRMに連携します 項目名と同期の方式 2日から5日
Step7 公開後の改善を続けます 見直しの頻度と担当者 継続

▼診断コンテンツの作り方を手順に沿って確認したい方へ
👉 5ステップでできる診断コンテンツの作り方

ゼロパーティデータ取得ツールの選び方を5つの基準で解説

診断やアンケートを支えるツールは数多く提供されており、価格帯も機能も幅があります。ここでは選定でつまずきやすい5つの観点を挙げ、最後に主要ツールの比較表を掲載します。自社の運用体制に照らして優先順位をつけながら確認してください。

基準1|ノーコードで運用担当者が更新できるかを確認する

更新の速さはなぜ重要なのでしょうか。ノーコードとは、プログラムを書かずに画面操作だけで構築できる方式のことです。診断は公開後の改善で成果が伸びるため、設問の入れ替えに開発工数がかかる状態では改善サイクルが止まります。

設問の追加、選択肢の変更、結果文の修正が管理画面から即座に反映できるかを、トライアルで必ず確認してください。デザインの調整に毎回外注が必要な構成だと、月1回の改善すら難しくなります。

マーケティング担当者が単独で公開まで完結できるかという基準で判断すると、選定を誤りにくくなります。実際に自社のテーマで1本作ってみる試用が、資料を読むより確実な判断材料になります。

基準2|MAツールやCRMと連携できるかを確認する

連携の有無で何が変わるのでしょうか。回答データが手動のCSV取り込みでしか移せない場合、リードへの反応速度が落ちます。診断完了から数分以内にフォローの一報を送れるかどうかで、返信率は大きく変わります。

HubSpot、Salesforce、Marketo、SATORIといった主要ツールとの標準連携があるか、Webhookと呼ばれる通知の仕組みに対応しているかを確認します。Slackへの即時通知が可能であれば、営業の初動をさらに早められます。

既に使っている基盤との連携可否を、機能一覧ではなく実際の項目単位で確認することが重要です。連携はできるが同期できる項目数に上限がある、という制約が後から判明する事例は少なくありません。

基準3|設問別の離脱分析ができるかを確認する

分析機能はどこまで必要でしょうか。完了率だけが分かるツールでは、どの設問を直すべきかが判断できません。設問ごとの通過率と離脱率を確認できる機能が、改善サイクルの前提になります。

加えて、回答の組み合わせでセグメントを切れるかどうかも確認したい点です。「従業員100名以上かつ課題が人手不足」という条件で抽出できれば、そのまま営業への引き渡しリストとして使えます。

分析画面をトライアル中に必ず操作し、知りたい数値に3クリック以内でたどり着けるかを確かめてください。エクスポートしてから表計算ソフトで加工する前提の設計だと、運用が続きません。

基準4|同意取得とプライバシー対応の機能があるかを確認する

法対応の機能とは何でしょうか。取得画面での利用目的の表示、同意チェックボックスの設置、同意記録の保存、データの削除依頼への対応といった機能が該当します。個人情報を扱う以上、後付けでは対応しきれない領域です。

データの保存場所と保存期間、アクセス権限の設定粒度も確認が必要です。ISMSやプライバシーマークといった第三者認証の取得状況は、社内の情報システム部門を通す際の判断材料になります。

選定の初期段階で情報システム部門と法務にチェック項目を出してもらうと、最終段階での差し戻しを避けられます。セキュリティチェックシートへの回答実績があるベンダーかどうかも、導入速度に影響します。

基準5|料金体系と支援範囲が自社の体制に合うかを確認する

費用はどう見積もればよいのでしょうか。診断コンテンツの実現手段は、ツールの月額利用、制作会社への外注、社内での内製の3通りに分かれます。外注では1本あたり数十万円から数百万円になることもあり、改善のたびに費用が発生します。

ツール型であれば、Interviewzのように月額30000円から利用できるサービスもあり、本数を増やしても追加費用が抑えられます。無料ツールを使う方法もありますが、分岐ロジックや連携機能に制約が出やすくなります。

初期費用だけでなく、年間で何本作り何回改善するかを含めた総額で比較してください。設問設計や結果文の作成を支援してもらえるかどうかも、社内にノウハウが少ない段階では大きな差になります。

ゼロパーティデータ取得に使える主要ツール6種の比較(料金と機能は各公式サイトの公開情報にもとづく概要です)
ツール 主な用途 ノーコード対応 MA・CRM連携 料金の目安 向いている企業
Interviewz 診断・ヒアリング・アンケート 対応しています HubSpot・Salesforceなど 月額30000円から BtoBでリード獲得と営業連携を両立したい企業
ヨミトル 診断コンテンツ制作 対応しています あり 要問い合わせ 診断を軸に集客したい企業
診断コンテンツメーカー 診断コンテンツ制作 対応しています HubSpot中心 要問い合わせ HubSpotを運用している企業
Typeform 対話型フォーム・診断 対応しています 外部連携が中心 無料プランと有料プラン 海外向けや小規模に始めたい企業
Googleフォーム アンケート・簡易診断 対応しています 限定的 無料 まず試作して検証したい企業
SurveyMonkey 本格的なアンケート調査 対応しています あり 無料プランと有料プラン 調査設計と集計を重視する企業

▼アンケートやヒアリングのツール選定を体系的に進めたい方へ
👉 アンケートツール選び方ガイド

取得したゼロパーティデータの分析と活用方法を解説

データは集めた時点では成果を生まず、次の打ち手につながって初めて価値になります。ここではセグメント設計、スコアリング、営業連携、商品開発という4つの活用方法を取り上げます。いずれも特別な分析基盤を用意しなくても、既存のMAツールとCRMで始められる内容です。

回答内容をもとにセグメントを設計して配信を分ける

セグメントはどう切ればよいのでしょうか。セグメントとは、共通の特徴を持つ顧客のまとまりのことです。ゼロパーティデータでは、業種や規模といった属性軸に加えて、課題と検討時期という2つの軸で切ると打ち手に直結します。

「課題が明確かつ検討時期が3か月以内」のセグメントには事例と料金の情報を、「課題は明確だが検討時期が未定」のセグメントには課題解決の基礎コンテンツを届けるといった分岐が組めます。属性だけで切った場合より、開封率と反応率の差が出やすくなります。

最初から細かく切りすぎず、4つから6つ程度のセグメントで運用を始めてください。各セグメントに送るコンテンツが用意できているかを先に確認すると、作っただけで使われないセグメントを防げます。

スコアリングとナーチャリングで商談化のタイミングを見極める

スコアはどう設計するのでしょうか。ナーチャリングとは、すぐに購入に至らない見込み客を継続的な情報提供によって育成する取り組みのことです。スコアリングでは、行動と属性に点数を割り当てて優先度を数値化します。

ゼロパーティデータを組み込む場合、「決裁権がある」に20点、「導入時期が3か月以内」に25点、「予算が確保済み」に25点といった配点を設定します。行動スコアだけの運用に比べ、営業に渡した後の商談化率が安定します。

スコアの閾値は運用開始後3か月の実績を見て調整する前提で置いてください。営業から「渡されたリードの質が低い」という声が出たら、配点ではなく閾値の見直しから着手すると原因を切り分けやすくなります。

営業への引き継ぎで商談の質とスピードを上げる

営業には何を渡すべきでしょうか。スコアの数値だけを渡しても、営業は何を話すべきか判断できません。診断やヒアリングで得た回答文そのものを、商談前に確認できる形で渡すことが重要です。

診断完了と同時にSlackへ通知を送り、リードの氏名、会社名、選択した課題、判定結果を1件ずつ流す運用が実務では機能します。通知から30分以内に一次連絡を入れる体制を組めば、返信率が大きく変わります。

営業側で使う項目を決め、それ以外はCRMの詳細画面に格納するという整理をしてください。渡す情報が多すぎると読まれなくなるため、通知に載せる項目は5つ以内に抑えることをおすすめします。

商品開発とコンテンツ企画の判断材料として使う

マーケティング以外にも使えるのでしょうか。診断やアンケートで集まった課題の選択比率は、市場が何に困っているかを示す一次データです。上位に挙がった課題は、そのままコンテンツのテーマや機能開発の優先順位に反映できます。

回答数が500件を超えたあたりから、業種別や規模別の傾向が読み取れるようになります。自由記述欄をテキストマイニングで分析すれば、選択肢では拾いきれなかった表現も抽出できます。テキストマイニングとは、文章データから頻出語や関連性を分析する手法のことです。

四半期ごとに回答傾向をまとめ、営業と開発に共有する場を設けると、データが社内で循環し始めます。集計結果を調査レポートとして外部公開すれば、それ自体が新たなリード獲得の資産にもなります。

ゼロパーティデータの活用先と確認すべき指標の対応表
活用先 使うデータ項目 確認する指標 見直しの頻度
セグメント配信 課題・検討時期・業種 開封率・クリック率 月1回
スコアリング 決裁関与・予算・時期 商談化率・受注率 四半期に1回
営業引き継ぎ 課題の記述・判定結果 初回接触の返信率 週1回
商品開発 課題の選択比率・自由記述 要望の件数と傾向 四半期に1回

ゼロパーティデータの活用事例と活用シーン

ゼロパーティデータの活かし方は業種によって形を変えます。ここではBtoB SaaS、人材採用、EC、店舗ビジネスという4つの領域を取り上げ、どのような設計が成果につながっているのかを見ていきます。自社に近い形を探しながら読み進めてください。

BtoB SaaSでは課題診断が検討初期の接点になる

SaaS企業はどう使っているのでしょうか。SaaSとは、インターネット経由で利用するソフトウェアの提供形態のことです。比較検討サイトへの依存を減らし、自社で検討初期の見込み客と接点を作る手段として診断が使われています。

公表されている事例では、ビジネス特化型の自己理解診断を公開した企業が、広告費をかけずに月間537件のリードを獲得しました。診断完了率は51.78%で、初回はおよそ1万件のハウスリストに配信し、公開から3か月で自然拡散が発生しています。

NTTドコモビジネスの生成AI活用診断やSansanのビジネスタイプ診断のように、大手企業が診断を主要導線に据える例も増えています。自社商材に隣接するテーマで診断を1本持つことが、検討初期の接点確保に効きます。

人材と採用の領域では適性診断が応募と定着に効く

採用ではどう活きるのでしょうか。応募前の適性診断は、候補者にとっては自己理解の機会となり、企業にとっては志向性のデータを取得する機会になります。両者の利害が一致するため、回答が集まりやすい領域です。

取得した志向データは、配属先の検討や入社後のフォロー設計にも使えます。派遣や人材紹介の領域では、就業後の定着率向上を目的に、対面ヒアリングをオンラインの診断に置き換える取り組みも進んでいます。

候補者に結果を返すことを前提に設計すると、選考の負担ではなく価値ある体験として受け止められます。結果画面に企業側の受け止め方を添えると、志望度の向上にもつながります。

ECと小売ではパーソナライズの精度が上がる

ECではどのデータが要るのでしょうか。行動履歴だけでは、購入者本人が使うのか贈り物なのかを判別できません。購入目的や好みを直接尋ねれば、レコメンドの精度が一段上がります。

肌質や悩みを尋ねる美容領域の診断、体型や好みを尋ねるアパレルの診断が代表例にあたります。回答内容をもとに商品を提案する導線は、離脱の多いカテゴリー一覧の代替としても機能します。

診断結果と実際の購入商品を突き合わせて判定精度を検証する運用を組み込んでください。ずれが大きい設問を特定して改善すれば、提案の的中率が継続的に高まります。

店舗ビジネスでは来店前のヒアリングが体験を変える

店舗ではどう使えるのでしょうか。美容室、歯科医院、パーソナルジムといった業種では、来店前のカウンセリング項目をオンラインで先に取得しておくと、当日の対応が滑らかになります。

予約フォームに希望内容と悩みを尋ねる設問を数問加えるだけでも、当日の施術やカウンセリングの精度が変わります。回答内容を顧客カルテとして蓄積すれば、次回以降の提案にも活かせます。

来店前に回答してもらう項目は5問以内に絞ることが、予約完了率を落とさないための基準です。予約直後の自動返信メールで追加の設問を送る二段構えにすると、負担を分散できます。

業種別に見たゼロパーティデータの取得場面と主な活用先
業種 取得の場面 主に取得する項目 主な活用先
BtoB SaaS 課題診断・ウェビナー申込 課題・体制・検討時期 ナーチャリングと商談準備
人材・採用 応募前の適性診断 志向・強み・希望条件 選考と配属・定着支援
EC・小売 商品選びの診断 目的・好み・利用シーン レコメンドと再訪促進
店舗ビジネス 予約フォーム・事前問診 悩み・希望・来店目的 接客品質と再来店の促進

▼実際の診断やヒアリングの設計例をまとめて確認したい方へ
👉 ヒアリング&診断コンテンツの実例集

同意取得とプライバシー配慮で押さえるべきポイントのまとめ

ゼロパーティデータは本人の同意を前提とするデータですが、同意さえ取れば何をしてもよいわけではありません。ここでは実務で必ず整えておきたい5つの観点を示します。設計段階で織り込んでおくと、公開後の運用が安定します。

利用目的を取得画面で具体的に明示する

利用目的はどこまで書くべきでしょうか。個人情報保護法では、個人情報を取得する際に利用目的を通知または公表することが求められています。「サービス向上のため」といった抽象的な表現では、目的を特定したとはいえません。

診断であれば「診断結果の表示」「関連する製品情報のご案内」「サービス改善のための統計分析」というように、行為を具体的に列挙します。プライバシーポリシーへのリンクを同じ画面に置くことも欠かせません。

目的の記述は、後から追加したい用途まで見越して設計してください。取得後に目的を広げる場合は原則として改めて同意が必要になるため、初期設計の精度が運用の自由度を左右します。

取得する項目を目的に必要な範囲へ絞り込む

項目は多いほうがよいのでしょうか。データを保有することにはリスクが伴うため、使う予定のない項目は取得しないことが原則です。この考え方をデータ最小化と呼びます。

電話番号を取得しても架電しない運用であれば、その項目は任意入力にするか削除を検討します。設問数が減ることで完了率が上がるという副次的な効果も得られます。

年1回、取得項目の棚卸しを行い、使われていない項目を廃止する運用を定着させてください。フォームが年々長くなる現象は、この棚卸しがない組織で起こりがちです。

こどもの個人情報には特に慎重な設計を行う

未成年からの取得はどう扱うのでしょうか。2026年の個人情報保護法改正では、16歳未満のこどもの個人情報について保護を強化する方向性が示され、法定代理人からの同意取得の明文化などが盛り込まれました。

教育や習い事の領域で診断を公開する場合、対象年齢の確認と保護者同意の導線を設ける必要があります。SNSでの拡散を狙う診断では、意図せず未成年の回答が集まる可能性にも備えておきます。

年齢確認の設問を冒頭に置き、該当する場合は保護者向けの案内を表示する設計が現実的な対応策になります。法務部門と早い段階で相談し、業種ごとのガイドラインも確認してください。

保管期間と削除の運用をあらかじめ決めておく

データはいつまで持つのでしょうか。取得したデータを無期限に保有すると、漏えい時の影響が大きくなるうえ、鮮度の落ちたデータが判断を誤らせます。保管期間を定めて定期的に削除する運用が求められます。

本人からの削除依頼に対応する窓口と手順も整備が必要です。診断ツール側で個別レコードの削除ができるか、選定段階で確認しておくと運用が滞りません。

保管期間は目的ごとに設定し、期限が来たデータを自動で削除する仕組みを組み込んでください。手作業に依存すると、担当者の交代とともに運用が形骸化します。

社内の管理体制と権限設定を整える

誰がデータを見られる状態が適切でしょうか。回答データには課題や予算といった機微な情報が含まれるため、全社員が自由に閲覧できる状態は望ましくありません。役割に応じた権限設定が必要です。

管理者、編集者、閲覧者といった権限区分を持つツールを選び、退職者のアカウントを速やかに停止する手順も定めます。ダウンロードの操作ログが残る機能があれば、内部統制の観点でも安心できます。

データを扱う担当者への教育を年1回以上実施することも実務上の要点です。技術的な対策と運用ルールの両輪がそろって、初めて安全な体制といえます。

  • 取得画面に利用目的を具体的に列挙していますか
  • 使う予定のない項目を取得していませんか
  • 16歳未満の回答者への対応を設計していますか
  • 保管期間と削除手順を文書化していますか
  • 閲覧権限を役割ごとに設定していますか

ゼロパーティデータの取得と活用にはInterviewz(インタビューズ)がおすすめ!

ここまで見てきた取得から活用までの流れを、1つのツールで完結させたいという要望は多く寄せられます。Interviewz(インタビューズ)は、診断コンテンツとヒアリングをノーコードで作成し、取得したデータをMAツールやCRMへ流せるヒアリングDXツールです。ここでは実務で評価されている点を3つに絞って紹介します。

ノーコードで診断とヒアリングを作成できる

制作の負荷はどこまで下がるのでしょうか。Interviewzは管理画面の操作だけで設問と結果を設定でき、フローチャート型と複数軸のポイント型の両方に対応しています。開発を伴わないため、公開後の設問修正も担当者だけで完結します。

用意されているテンプレートを土台にすれば、初回の制作期間を大きく短縮できます。設問設計に不安がある場合でも、業種別の設計例を参照しながら組み立てられます。

改善のたびに外注する必要がなくなるため、月次で設問を見直す運用が現実的になります。まずは1本を短期間で公開し、数値を見ながら育てる進め方に適した設計といえます。

MAツールやCRMと連携してデータを流通させられる

取得したデータはどう活きるのでしょうか。InterviewzはHubSpotやSalesforceとの連携に対応しており、診断の回答項目を顧客情報として自動で登録できます。Slack通知にも対応しているため、営業の初動を早められます。

設問別の離脱分析機能を備えており、どの設問で回答者が離れているかを管理画面から確認できます。改善対象を特定できるため、完了率の引き上げに直接つながります。

取得、分析、連携という3つの工程を同じ画面で扱える点が、複数ツールを組み合わせる構成との違いです。運用担当者が1人でも回せる体制を作りやすくなります。

導入企業では商談前の情報取得が効率化を実現

導入後には何が変わるのでしょうか。Interviewzは1000社を超える導入実績を持ち、公表されている導入効果としてリード数268%向上、ヒアリングコスト90%削減、サポートコスト半減といった数値が挙げられています。料金は月額30000円から利用できます。

商談前のヒアリングをオンラインに置き換えることで、営業担当者は準備時間を提案の設計に充てられるようになります。マーケティングと営業が同じ回答データを見る体制も自然に整います。

まずは自社の主要な商材1つに絞って診断を公開し、数値を確認してから横展開する進め方をおすすめします。無料トライアルを利用すれば、社内の合意形成に必要な実データを短期間で用意できます。

  • ノーコードで診断・ヒアリング・アンケートを作成できます
  • フローチャート型と複数軸のポイント型の両方に対応しています
  • HubSpotやSalesforceと連携し、回答を顧客情報として登録できます
  • 設問別の離脱分析で改善すべき箇所を特定できます
  • Slack通知により営業の初動を早められます
  • 月額30000円から利用でき、1000社を超える導入実績があります

▼ゼロパーティデータの取得と活用を1つのツールで進めたい方へ
👉 インタビューズサービス概要資料

よくある質問(FAQ)

最後に、ゼロパーティデータの導入を検討する際によく寄せられる質問をまとめます。定義の確認から実務上の判断まで、5つの論点を取り上げました。社内での説明や検討の材料としてご活用ください。

Q1. ゼロパーティデータとファーストパーティデータの違いを教えてください

A. 違いは、本人の意思が明示されているかどうかにあります。ファーストパーティデータは自社が直接取得したデータですが、その中身は閲覧履歴や購買履歴といった行動の記録であり、意図は推測するしかありません。ゼロパーティデータは、診断やアンケートを通じて本人が自ら申告した課題や意向そのものを指します。どちらも自社で取得したデータという点は共通しており、実務では行動データで関心の高まりを検知し、そのタイミングで意思を尋ねるという組み合わせが有効です。

Q2. サードパーティCookieの廃止が撤回されたなら対応は不要でしょうか?

A. 対応は引き続き必要です。Googleは2024年7月に一律廃止の方針を転換し、2025年4月には選択画面の導入も見送ると発表しました。ただしSafariは2020年3月以降デフォルトでサードパーティCookieをブロックしており、Firefoxも2019年から同様の制限を続けています。加えて個人情報保護法の改正やGDPRといった規制の強化は別軸で進んでいるため、自社で直接データを受け取る導線を持つ重要性は変わりません。

Q3. ゼロパーティデータはどのくらいの件数から活用できますか?

A. 用途によって必要な件数は変わります。個別のリードへのフォローや営業への引き継ぎであれば、1件から活用できます。セグメントごとの傾向を読み取る分析には100件程度、業種別や規模別に分けた傾向分析には500件程度が目安になります。まずは件数を集めることを目的にせず、取得した1件をどう次の行動につなげるかを設計してから公開すると、少ない件数でも成果が見えやすくなります。

Q4. 診断コンテンツの制作にはどのくらいの期間と費用がかかりますか?

A. 手段によって幅があります。制作会社への外注では、企画から公開まで1か月から3か月、費用は数十万円から数百万円になることもあります。ノーコードツールを使って内製する場合は、テンプレートを活用すれば2週間から1か月程度で公開でき、Interviewzのように月額30000円から利用できるサービスもあります。改善のたびに費用が発生するかどうかが総額に大きく影響するため、年間の運用回数を前提に比較することをおすすめします。

Q5. 回答してもらった内容を営業がそのまま使っても問題ないでしょうか?

A. 取得時に提示した利用目的の範囲内であれば問題ありません。診断の開始画面やフォームに「ご入力内容をもとに関連する製品情報をご案内します」といった目的を明記し、同意を得ておくことが前提になります。目的に営業からの連絡が含まれていない場合、改めて同意を取得する必要が生じます。取得画面の文言は法務部門と確認し、同意の記録を回答データとあわせて保存しておくと、後の確認が容易になります。

ゼロパーティデータの取得と活用を進めるうえで、設問設計や分析の具体的な手順を押さえておくと実務が進めやすくなります。ここではテーマ別に関連記事をまとめました。気になる領域から順にご覧ください。

診断コンテンツ・ナーチャリングに関する記事

アンケート設計・作成に関する記事

ヒアリング・営業活用に関する記事

分析・調査レポートに関する記事

顧客満足度・CXに関する記事

回答率向上・インセンティブに関する記事

情報収集・周辺ツールに関する記事

まとめ

ここまで、ゼロパーティデータの定義から取得方法、診断コンテンツによるリード獲得の手順、取得後の分析と活用までを解説しました。最後に要点を振り返り、次に取るべき行動を整理します。

ゼロパーティデータとは、顧客が意図的かつ能動的に企業へ提供したデータのことであり、行動の記録であるファーストパーティデータとは性質が異なります。サードパーティCookieの利用範囲が縮小し、個人情報保護法の改正が進むなかで、本人の同意にもとづくデータの重要性は高まり続けています。

取得方法は診断コンテンツ、Webアンケート、ヒアリングシート、プリファレンスセンター、会員登録、ウェビナー申込フォーム、チャットボットの7つに整理できます。なかでも診断コンテンツは完了率が50%から70%と高く、公表事例では完了率51.78%で月間537件のリード獲得につながっており、検討初期の接点づくりに適しています。

制作は目的とKPIの設定から始め、テーマの絞り込み、設問の逆算、ロジック設計、結果画面とCTA、MAツールとCRMへの連携、公開後の改善という7ステップで進めます。取得したデータはセグメント配信、スコアリング、営業への引き継ぎ、商品開発の4方向へ展開でき、利用目的の明示とデータ最小化を守ることが運用の前提になります。

  • ゼロパーティデータは本人が申告した意思であり、推測が不要になります
  • 取得方法は7つあり、検討段階に応じて使い分けます
  • 診断コンテンツは完了率が高く、検討初期の接点づくりに向いています
  • 制作は目的設定から改善まで7ステップで進めます
  • 利用目的の明示とデータ最小化が運用の前提になります

図表:記事全体の要点を整理したまとめの一覧

最初の一歩としては、自社の主要商材に隣接するテーマで診断を1本作り、完了率とリード化率を測るところから始めることをおすすめします。Interviewzであればノーコードで診断とヒアリングを作成し、HubSpotやSalesforceへ回答データを連携できるため、取得から活用までを1つの画面で完結させられます。

▼サービスの全体像を資料で確認したい方へ
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Interviewz(インタビューズ)では、ヒアリング体験をDX化し、質の高い情報をスピーディーに収集、顧客・ユーザー理解を深め、サービスのあらゆるKPIの改善を可能にします。テキストタイピングを最小化した簡単かつわかりやすいUI/UXと、収集した声をノーコードで様々なシステムに連携し、ユーザーの声を様々なビジネスプロセスで活用することで、よりビジネスを加速させることが可能です。

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