アンケートの4件法や5件法とは?回答形式の種類や特徴、メリット・デメリットも解説
- 2024/04/18
- 2025/08/07

目次
アンケート調査は、市場調査や顧客満足度の把握に不可欠なツールです。しかし、その効果はアンケートの設問形式に大きく左右されるため注意が必要です。
その中でも、特に4件法や5件法といった回答形式は、回答者の意見を正確に捉えるためによく使用されます。これらの方法は、選択肢の数が異なるだけでなく、回答者の思考プロセスにも影響を与えることが知られています。
では、4件法や5件法がどのようなものでどう違うのか。また、それぞれのメリットやデメリットが何なのかについては、各回答形式の特徴を理解し、適切な状況で利用することが重要です。
そこで今回は、アンケートの4件法や5件法の意味や、回答形式の種類や特徴、それぞれのメリット・デメリットも解説します。これから市場調査やアンケートを実施する方は、ぜひ参考にしてください。
アンケートの4件法、5件法とは?
アンケートの4件法と5件法は、回答者が意見や感情を表現するための選択肢の形式です。
4件法では、質問に対して4つの選択肢が提供され、回答者はその中から最も適切だと思うものを選びます。例えば、「とても当てはまる」「やや当てはまる」「あまり当てはまらない」「全く当てはまらない」といった選択肢があります。この方法では中立的な選択肢がないため、回答者はポジティブまたはネガティブな方向に回答を強制されるのが特徴です。
一方、5件法では、中立的な選択肢「どちらともいえない」が加わり、5つの選択肢が提供されます。これにより、回答者は自分の意見が中立であることを示すことが可能です。例えば、「とても当てはまる」「やや当てはまる」「どちらともいえない」「あまり当てはまらない」「全く当てはまらない」といった選択肢があります。
どちらの方法も、リッカート尺度と呼ばれる評価尺度の一種で、回答者の意見や感情の程度を測定するために広く使用されている手法です。アンケートの目的や、どのようなデータを収集したいかによって、4件法または5件法を選択すると良いでしょう。
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4件法と5件法の回答形式の違いは?それぞれの効果とメリットを解説
4件法と5件法の回答形式は、アンケート調査で使用されるリッカート尺度の一種で、回答者の意見や感情の程度を測定するために設計されています。以下では、それぞれの形式の違いと効果について解説します。
4件法の特徴と効果
4件法では、質問に対して4つの選択肢が提供され、中立的な選択肢が含まれておらず、回答者はポジティブまたはネガティブな方向に回答を強制するのが特徴です。
この方法のメリットは、回答者の傾向を明確に把握できることです。また、中立的な選択肢に回答が集中することを避けることができます。しかし、デメリットとしては、中立的な意見を吸い上げることができないため、回答者が自分の意見を正確に表現できない可能性があります。
5件法の特徴と効果
5件法では、中立的な選択肢「どちらともいえない」が加わり、合計5つの選択肢が提供されます。これにより、回答者は自分の意見が中立であることを示すことが可能です。
5件法のメリットは、誰もが選択しやすく、中立的な意見も含めたデータを集めることができる点です。しかし、デメリットとしては、中立的な選択肢に回答が集中することがあり、データの分析や解釈が難しくなる可能性があります。
どちらの方法を選ぶかは、アンケートの目的や、どのようなデータを収集したいかによって決めることが大切です。4件法はより明確な傾向を得たい場合に、5件法はより広範な意見を集めたい場合に適しています。アンケートを設計する際は、これらのメリットとデメリットを考慮して、最も適切な回答形式を選びましょう。
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アンケートの回答形式の種類とメリット・デメリット
アンケートの回答形式には、4件法や5件法以外にもさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
以下では、一般的な回答形式のいくつかを取り上げ、それらのメリットとデメリットについて説明します。
1.リッカート尺度(4件法・5件法)
リッカート尺度は、アンケートなどでよく使用される心理測定の手法の1つです。この尺度は、ある命題やステートメントに対して、回答者がどの程度同意するか、またはどの程度その事柄に満足しているかを測定するために使われます。
リッカート尺度のメリット
- 回答者の意見や感情の程度を数値化しやすい。
- 統計的な分析が行いやすい。
- 比較的簡単に回答できるため、回答率が高まる。
リッカート尺度のデメリット
- 中立的な選択肢がある場合、回答者がその選択肢に逃げる可能性がある。
- 選択肢が限られているため、回答者の細かいニュアンスを捉えにくい。
2.セマンティック・ディファレンシャル尺度(SD法)
セマンティック・ディファレンシャル尺度(SD法)は、回答者の感情的イメージを測定するための心理測定手法です。
SD法の特徴は、回答者が感覚的に「どちらに近いか」を選ぶことができる点にあります。これにより、単純な「はい/いいえ」の質問では捉えられない、微妙な感情や印象の違いを測定することが可能となります。
セマンティック・ディファレンシャル尺度のメリット
- 二つの対極的な語句の間で意見を表現するため、より具体的な感情や印象を測定できる。
- 視覚的な尺度で直感的に回答できる。
セマンティック・ディファレンシャル尺度のデメリット
- 対極的な語句の選定が難しい場合がある。
- 回答者によっては、対極的な語句の意味解釈が異なる可能性がある。
3.オープンエンド形式
オープンエンド形式とは、具体的な選択肢を提供せず、回答者が自分の言葉で完全な知識、感情、理解に基づいて回答するための自由記述形式の質問です。
この形式の利点は、回答者が自分の考えを制限されることなく、詳細かつ記述的な情報を提供できることです。一方で、データの分析が複雑になる可能性があり、回答の比較や集計が難しいというデメリットもあります。
オープンエンド形式の質問は、回答者にとっても時間がかかるため、多くの質問を一度に行う場合は注意が必要です。
オープンエンド形式のメリット
- 回答者の自由な意見や詳細な情報を得られる。
- 新しい洞察やアイデアを発見することができる。
オープンエンド形式のデメリット
- 回答の質が回答者によって大きく異なる。
- データの分析が複雑で時間がかかる。
4.チェックリスト形式
チェックリスト形式のアンケート回答は、回答者が提供された選択肢の中から当てはまるものを選んでマークするタイプです。この形式は、特に複数の選択肢がある質問に適しており、回答者は一つまたは複数の選択肢を選ぶことができます。
チェックリスト形式は、特に行動や意見、経験などを複数選択させたい場合に有効です。
チェックリスト形式のメリット
- 回答が容易で、迅速に多くの情報を収集できる。
- 複数の項目に対する回答を同時に得られる。
チェックリスト形式のデメリット
- 提供された選択肢に限定されるため、回答者の意見が制限される。
- 選択肢の中に回答者の意見がない場合、不正確なデータが収集される可能性がある。
アンケートの設計者は、これらのメリットとデメリットを考慮し、調査の目的や回答者の特性に合わせて最適な回答形式を選択することが重要です。また、複数の回答形式を組み合わせることで、より豊かなデータを収集することも可能です。
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4件法と5件法の効果的な活用事例
次に、4件法と5件法の効果的な活用事例を紹介します。
広告効果の測定
広告キャンペーンの影響を評価する際に、4件法や5件法を使用して、消費者が広告を見た後の商品に対する興味や購入意欲を測定できます。
例えば、「この広告を見て商品に興趣を持ちましたか?」という質問に対して、4件法では「はい」「ややはい」「ややいいえ」「いいえ」、5件法では「非常にそう思う」「ややそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「全くそう思わない」といった選択肢を提供します。
顧客満足度調査
サービスや製品に対する顧客の満足度を測定する際にも、4件法や5件法を活用できます。
例えば、レストランの顧客に対してサービスの質を評価させる場合、5件法を用いて「非常に満足」「やや満足」「どちらともいえない」「やや不満」「不満」と回答させることで、サービスの改善点を特定することが可能です。
社会調査
政策や社会的な問題に対する一般の意見を収集する際にも、4件法や5件法の活用が効果的です。
例えば、「テレワークはこれからも推進していくべきか」という質問に対して、5件法を用いて意見を収集し、政策立案の参考にするといった方法です。
製品開発
新製品やサービスの開発段階で、ターゲット顧客のニーズや期待を把握するために、4件法や5件法が活用されています。これは、製品の特徴やデザインに対する意見を収集し、市場投入前の改善点を見つけ出すのに効果的です。
これらの事例では、4件法は回答者に明確な選択を強いることで、よりはっきりとした傾向を把握するのに役立ちます。一方で、5件法は中立的な選択肢を提供することで、より幅広い意見を収集することが可能です。
アンケートの目的や、どのようなデータを収集したいかによって、4件法または5件法を選択しましょう。どちらの方法も、アンケートの設計者がメリットとデメリットを考慮して、最も適切な回答形式を選ぶことが重要です。
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アンケート設計時の注意点|4件法と5件法を選ぶ基準
アンケート設計時に4件法と5件法を選ぶ基準については、以下のポイントを考慮することが重要です。
4件法を選ぶ場合
- 回答者に中立的な選択肢を提供せず、明確な意見を強制することで、よりはっきりとした傾向を把握したい場合。
- 「どちらともいえない」という選択肢に回答が集中することを避けたい場合。
- 回答者が中立的な意見を持っていないと想定される調査テーマの場合。
5件法を選ぶ場合
- 回答者が自分の意見を中立的に表現できるようにしたい場合。
- より幅広い意見を収集し、中間層の意見も把握したい場合。
- 回答者にとって選択しやすく、回答率を高めたい場合。
共通の注意点
- アンケートの目的や、どのようなデータを収集したいかを明確にすること。
- 回答者の特性や調査の状況を考慮して、最適な回答形式を選択すること。
- 中立的な選択肢を設ける場合は、その選択肢に回答が集中しないように注意すること。
- 回答形式が回答者にとって理解しやすく、回答しやすいものであることを確認すること。
アンケート設計時にはこれらの基準を踏まえ、調査の目的に最も適した回答形式を選ぶことが大切です。また、事前にパイロットテストを行い、設問の理解度や回答の傾向を確認することも有効です。これにより、アンケートの信頼性と有効性を高めることができます。
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このように、アンケートの回答形式は4件法や5件法以外にもさまざまな種類があるため、それぞれの特徴を理解した上で最適な回答形式を選択することが重要です。
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