加重平均の計算方法は?やり方・手順や活用事例をわかりやすく解説
- 2026/01/06
- 2026/01/06
目次
「平均値を出したはずなのに、数字がどうもしっくりこない。」
売上単価、広告CPA、アンケート結果をまとめたときに、そんな違和感を覚えたことはないでしょうか。
その原因の多くは、「平均の取り方」にあります。
実務データは、売れた数・回答人数・獲得件数などがバラバラで、すべてを同じ重さで扱えるケースはほとんどありません。
それにもかかわらず算術平均でまとめてしまうと、見た目は整っていても、意思決定には使えない数字になります。
そこで重要になるのが加重平均です。
加重平均は、データの量や影響度をそのまま反映したうえで平均を出す考え方で、ビジネスでは「実態を歪めない平均」を作るための基本手法と言えます。
この記事では、加重平均の考え方から計算式、Excelでの具体的な計算方法、そして実務でどう使われているのかまでを、判断に使える視点で整理します。
「平均値を見るとき、何を前提にすべきか」が腹落ちする内容として読み進めてください。
加重平均とは?わかりやすく解説
加重平均とは、「すべての数値を同じ重さで扱わない平均」のことです。
平均と聞くと、多くの人は「合計を件数で割る」算術平均を思い浮かべますが、実務データではこの前提が成り立たない場面が頻繁にあります。
たとえば平均単価や平均満足度を考えるとき、
どの商品がどれだけ売れたのか、どの回答が何人から集まったのかといった「量の違い」を無視すると、実態からズレた数値になります。
加重平均は、このズレを防ぐために使われます。
各数値に「重み(ウエイト)」を掛け、その影響度を反映させたうえで平均を出す考え方です。
計算式は、
(値×重み)の合計÷重みの合計
という形に集約できます。
ただし重要なのは、数式を暗記することではありません。
これを「総額÷総量」と捉えると、一気に理解しやすくなります。
売上の加重平均単価であれば「売上総額÷販売数」、
満足度スコアであれば「総得点÷回答人数」。
加重平均は、現実の構造をそのまま平均値に戻すための計算だと考えると、使いどころを誤りません。
この考え方が、次に紹介する具体事例でよりはっきり見えてきます。
加重平均の具体事例
まず、最もイメージしやすいのが「平均単価」の例です。
ある日に次のような売上があったとします。
A商品:1,000円×1個
B商品:500円×9個
算術平均で単価を出すと、
(1,000円+500円)÷2=750円
となります。
しかし、この750円は実態を表していません。
実際には500円の商品が大半を占めており、感覚的にも「平均750円」は高すぎるはずです。
ここで加重平均を使うと、
(1,000円×1+500円×9)÷(1+9)=550円
となり、「売れ方」を反映した平均単価が得られます。
アンケート集計でも同じ構造が使われます。
5段階評価の満足度を、
5点:10人
4点:40人
3点:50人
といった形で集計した場合、単純に点数の平均を取るだけでは意味がありません。
各点数に回答人数を掛けて合計し、それを総回答数で割ることで、
「何人の評価がどの程度だったのか」を反映したスコアになります。
このように加重平均は、
比率が偏っているデータを、1つの代表値にまとめたいときに使うのが基本です。
加重平均と算術平均の違い
加重平均と算術平均の最大の違いは、「前提条件」にあります。
算術平均は、すべてのデータが同じ重要度・同じ量であることを前提としています。
クラス全員が1回ずつ受けたテストの平均点などは、この前提が成立するため、算術平均で問題ありません。
一方で、
- 売上金額と販売数が異なる商品
- 回答人数に差があるアンケート
- 媒体ごとに獲得件数が違う広告CPA
といったケースでは、算術平均を使った瞬間にズレが生まれます。
たとえば広告媒体ごとのCPAを単純平均すると、1件しか獲得していない媒体と、100件獲得している媒体が同じ重さで扱われます。
この平均値を見て意思決定をすると、実態とは逆の判断を下すリスクすらあります。
加重平均は、こうした「量の違い」を前提にした平均です。
どのデータが、どれだけ全体に影響しているのかを数値に織り込めるため、分析結果をそのまま意思決定に使いやすくなります。
まとめると、
- 全データが同条件なら算術平均
- 量や影響度が異なるなら加重平均
という使い分けが基本です。
加重平均の計算式は?やり方・注意点
加重平均の計算式は、構造さえ理解できれば非常にシンプルです。基本となる式は次のとおりです。
(値×重み)の合計÷重みの合計
この式が意味しているのは、「影響度を考慮した総量を、全体量で割って平均に戻す」という考え方です。
単に平均を出しているのではなく、実態に即した1単位あたりの値を算出していると捉えると理解しやすくなります。
やり方を整理すると、まず平均を出したい「値」と、その値が全体に与える影響を表す「重み」をセットで用意します。次に、それぞれの値に対応する重みを掛け算し、その結果をすべて足し合わせます。最後に、重みの合計で割ります。
たとえば平均単価を出す場合、値は単価、重みは販売数になります。(単価×販売数)の合計は売上総額、重みの合計は販売数の合計なので、加重平均単価は「売上総額÷販売数」という直感的な形に落ち着きます。
注意点として、まず多いミスが「重みの合計で割っていない」ケースです。(値×重み)を合計しただけでは平均ではなく、単なる総量になります。必ず最後に、重みの合計で割る工程が必要です。
次に、「重みの定義がズレている」ケースにも注意が必要です。重みは感覚的な重要度ではなく、基本的には回数・人数・数量などの“量”を使います。
平均単価なら販売数、満足度スコアなら回答人数、広告指標なら獲得件数、といった対応関係が崩れると、計算式は合っていても結論が歪みます。
また、算術平均との混同も典型的な落とし穴です。量や影響度が異なるデータを件数で割ってしまうと、加重平均を使う意味がなくなります。
「この平均は、何を1単位として表したいのか」を先に決めてから計算に入ることで、ミスは大きく減らせます。
加重平均の計算をエクセル(Excel)で行う方法
ステップ1:データを2列で用意する
前提として、Excelの加重平均は「分子=値×重みの合計」「分母=重みの合計」を作って割るだけです。
Microsoftの解説でも、加重平均はSUMPRODUCT(値,重み)/SUM(重み)の形で計算できる例が示されています。
ステップ2:分子をSUMPRODUCTで作る
値と重みを掛け合わせた合計を、SUMPRODUCTで一発で作れます。SUMPRODUCTは「対応する配列要素同士を掛け、その合計を返す」関数です。
例:値がA2:A6、重みがB2:B6の場合
=SUMPRODUCT(A2:A6,B2:B6)
ステップ3:分母をSUMで作る
重みの合計をSUMで出します。SUMは指定した範囲の合計を返します。
例:
=SUM(B2:B6)
ステップ4:分子÷分母で加重平均を完成させる
ここまでで、分子と分母はすでに揃っています。
分子は「値×重み」をすべて足し合わせた合計、分母は「重みの合計」です。
この2つを割ることで、
「影響度を考慮した合計値を、全体量で1単位あたりに戻す」
という処理が行われます。これが加重平均の本質です。
Excel上では、次のように1つの式にまとめます。
=SUMPRODUCT(A2:A6,B2:B6)/SUM(B2:B6)
SUMPRODUCTで算出しているのは、実務的に言えば「総額」や「総得点」にあたる部分です。一方、SUM(B2:B6)は、その総額が何回・何人・何個分の積み上げなのかを示しています。この2つを割ることで、「1件あたり」「1人あたり」「1個あたり」の平均値に正規化されます。
ビジネスシーンにおける加重平均計算の活用事例
加重平均は、ビジネスデータを「意思決定に使える数値」に変換するための基本的な考え方です。特に、量や影響度が異なるデータを1つの指標にまとめたい場面では、算術平均ではなく加重平均を前提に設計することで、判断の精度が大きく変わります。ここでは、実務でよく使われる代表的な活用シーンをH3ごとに整理します。
売上分析・平均単価の算出
商品やサービスごとに価格と販売数量が異なる場合、算術平均の単価は実態を表しません。そこで、単価を値、販売数量を重みとして加重平均を計算します。これにより、「実際にどの価格帯の商品がどれだけ売れたのか」を反映した平均単価が算出でき、価格戦略や商品構成の見直しにそのまま使える指標になります。
広告・マーケティング指標の評価
広告運用では、媒体ごとのCPAやCPLを評価する場面が頻繁にあります。このとき各媒体の数値を単純平均すると、獲得件数が少ない媒体の影響が過大になります。
獲得件数を重みとして加重平均を取れば、「全体として1件獲得するのにいくらかかっているのか」という、本来見るべき指標に変換できます。予算配分や改善判断を行ううえで、加重平均はほぼ必須の考え方です。
アンケート・満足度スコアの集計
5段階評価などのアンケートでは、各評価に回答人数という重みを掛けて加重平均スコアを算出します。これにより、一部の極端な回答に引っ張られない形で、全体傾向を1つの数値として把握できます。
多くの市場調査レポートや満足度指標が、加重平均を前提に設計されている理由もここにあります。
人事評価・KPIの総合スコア化
人事評価やKPI管理では、複数の評価項目を1つの総合指標にまとめるケースがあります。すべてを同じ重さで平均すると、重要な成果指標と補助的な指標が同列に扱われてしまいます。
そこで、売上貢献度や目標達成率などに高い重みを設定し、加重平均でスコア化することで、評価の納得感と実務との整合性を高めることができます。
在庫管理・業務効率の判断
在庫評価や業務時間の集計でも、加重平均は有効です。たとえば作業ごとの処理時間を、発生回数を重みとして加重平均すれば、「実態ベースの平均処理時間」を算出できます。
単なる平均では見えない、業務全体のボトルネック把握や改善優先度の判断に役立ちます。
このように、加重平均は特定の業務に限った手法ではなく、「量や影響度が異なるデータを、そのまま平均にしてはいけない場面」で広く使われます。
平均値を見て判断する前に、「この数値は加重平均で出すべきではないか」と一度立ち止まることが、ビジネス上の誤判断を防ぐ近道になります。
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