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BtoB診断コンテンツの事例18選|業界別の設計意図と成果を徹底解説

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BtoBのリード獲得で診断コンテンツを検討しても、自社の商材に合う設計が分からず、参考になる事例を探している方も多いのではないでしょうか。

BtoBの事例を設計意図まで分解して読み解けば、商材と検討フェーズに合った型を選び、質の高いリードを継続的に獲得できます。

そこで今回は、BtoB企業の診断コンテンツの事例18選を業界別に整理し、設計意図と成果、作り方までを解説します。

この記事を読めば、診断の基本から事例18選の設計パターン、作り方7ステップ、効果測定のKPI設計までを一通り理解できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修・運営情報 

運営企業:ラーナーズ株式会社 Interviewz(インタビューズ)/ヒアリングDXブログ編集部

監修:Interviewz プロダクトチーム(ヒアリング・診断コンテンツ設計の支援実績をもとに監修)

専門領域:BtoB/BtoCのヒアリング設計、アンケートUX、診断コンテンツによるCVR改善

この記事は、ヒアリングDXツール「Interviewz(インタビューズ)」を運営するインタビューズ編集部が執筆しています。BtoB企業のリード獲得支援と診断コンテンツの設計・運用に携わってきた知見をもとに、公開事例の調査結果と実務での検証内容をまとめました。設問設計から効果測定までを一貫して扱う立場から、現場でそのまま使える情報をお届けします。

診断コンテンツとは|BtoBのリード獲得で注目される理由

診断コンテンツという言葉は聞いたことがあっても、BtoBでどのような役割を果たすのかまでは整理できていない場合が多いものです。ここでは定義と仕組みを押さえたうえで、BtoB領域で活用が広がっている背景と、ホワイトペーパーとの違いを解説します。事例を読み解く前提となる考え方をそろえておきます。

診断コンテンツの定義と基本的な仕組み

診断コンテンツとは、いくつかの設問に答えるだけで回答者のタイプや課題、適した商品を自動で提示するWeb上の対話型コンテンツのことです。仕組みは3層に分かれており、設問で情報を集める入力層、回答を得点や分岐で処理する診断ロジック層、結果を提示する出力層で構成されます。

たとえば「業務のどの工程に時間がかかっているか」を5問たずね、回答の組み合わせから「請求業務の非効率が最大のボトルネックです」といった結果を返す形が典型です。BtoBでは、結果画面を単なる答えで終わらせず、改善の打ち手と自社サービスの接続点まで示す設計が成果を左右します。最初に「どの結果を出したいか」を決め、そこから逆算して設問を組み立てると、ロジックが破綻しにくくなります。

BtoBで診断コンテンツの活用が広がっている3つの背景

なぜ今、BtoBで診断コンテンツが増えているのかという疑問が生まれます。最大の理由は、買い手が営業と接触する前に検討を終えてしまう購買行動の変化です。ワンマーケティングが2025年に600名を対象に実施した「BtoB購買プロセス白書2025」では、購買担当者の85パーセントが初回商談の前に候補を絞り込んでおり、そのうち29パーセントは意思決定がほぼ固まっていたと報告されています。

2つ目の背景として、ホワイトペーパーの飽和により資料ダウンロードの反応率が下がっている状況があります。3つ目に、ノーコードツールの普及で開発を伴わずに診断を作れるようになった点が挙げられます。ノーコードとは、プログラミングの記述なしに画面操作だけでアプリやコンテンツを構築できる仕組みのことです。営業に会う前の段階で自社を候補に入れてもらう手段として、診断コンテンツは有力な選択肢になっています。

ホワイトペーパーや資料請求との違い

診断コンテンツとホワイトペーパーはどちらもリード獲得の施策ですが、価値の出し方が異なります。ホワイトペーパーが「読み手が自分で自社に当てはめる」形式であるのに対し、診断コンテンツは「回答内容から個別化された答えを返す」形式です。この差が、心理的なハードルと得られるデータの質に直結します。

実際、ホワイトペーパーは氏名と会社名を入力してからでないと中身が読めない構成が一般的です。一方で診断は、先に価値を体験してもらってから入力を求められるため、初回接触の摩擦が小さくなります。獲得できる情報も、氏名と会社名だけでなく、課題の所在や検討の温度感まで含む点が大きな違いです。両者は排他的ではないため、診断の結果画面から関連ホワイトペーパーへつなぐ二段構えが有効に働きます。

診断コンテンツとホワイトペーパー・資料請求の比較
比較軸 診断コンテンツ ホワイトペーパー 資料請求
提供価値 個別化された現状評価と打ち手 汎用的なノウハウの提供 製品仕様の提示
個人情報の入力位置 体験の後半 体験の前 体験の前
取得できるデータ 属性と課題と検討フェーズ 属性と関心テーマ 属性のみが中心
拡散のしやすさ 結果の共有で広がりやすい 広がりにくい ほとんど広がらない
制作の負荷 中程度から高い 中程度 低い
向いている検討段階 潜在層から準顕在層 準顕在層 顕在層

BtoBで診断コンテンツを使う5つのメリットと3つの注意点

診断コンテンツの導入を社内で提案するには、得られる効果と想定されるリスクの両方を説明できる必要があります。ここではBtoB特有のメリットを5つに整理し、あわせて事前に潰しておくべき注意点を3つ挙げます。稟議資料の骨子としても使える内容にまとめました。

メリット1|潜在層のリードを名前付きで獲得できる

BtoBで最も難しいのは、まだ課題を言語化できていない潜在層に接点を作ることです。診断コンテンツは「自社の状況を知りたい」という軽い動機で参加できるため、資料請求には至らない層からも反応を得られます。診断の結果を受け取るための連絡先入力という自然な流れで、匿名の訪問者を実名のリードへ転換できます。

エフアンドエムネットの「管理部門性格タイプ診断」では、診断の公開後にメールマガジンの登録者数が2倍に増えたと公表されています。まずは名前とメールアドレスの2項目だけを必須にし、電話番号や従業員規模は結果画面の後で任意入力にすると、離脱を抑えながら情報を積み増せます。

メリット2|課題データが取れるためリードの質を判定できる

集めたリードの質をどう見極めるかは営業部門との共通課題です。診断コンテンツは、回答そのものが課題のヒアリング結果になるため、獲得と同時にスコアリングが完了します。スコアリングとは、リードの見込み度合いを点数化して優先順位をつける手法のことです。

freeeの「財務・経理課題『見える化』診断」は20問の設問を通じて経理業務の課題を構造化し、商談化率の向上につなげたと紹介されています。設問のなかに予算感と導入時期を測る項目を1つずつ忍ばせておくと、営業に渡す時点で優先度の高いリードを判別できます。回答結果はMAツールへ連携し、スコアの高いリードだけをインサイドセールスへ流す運用が現実的です。

メリット3|初回商談のヒアリングが短縮され受注率が上がる

初回商談の前半をヒアリングだけで使い切ってしまう課題は、多くの営業組織が抱えています。診断の回答内容を営業が事前に確認できれば、商談冒頭から仮説の提示に入れます。結果として1商談あたりの情報密度が上がり、案件化までのリードタイムが短くなります。

設備業界のオリエンタル技研工業は、7問の設問から29種類の結果パターンを提示する排気設備の無料診断を公開しています。用途と設置環境を先に特定してから問い合わせを受ける流れになるため、初回のやり取りで仕様のすり合わせまで進められます。診断の回答をそのまま商談メモに転記できる形式で営業へ渡すと、現場での活用が定着します。

メリット4|シェアと被リンクによる自然流入の増加が見込める

BtoBのコンテンツは拡散しにくいと考えられがちですが、診断は結果の共有という動機が生まれるため例外的に広がります。結果画面にSNS共有ボタンを置くだけで、既存の読者が新しい訪問者を連れてくる構造を作れます。

診断制作を手がけるピクルスの「16タイプ マーケター診断」は、公開から1ヶ月で利用回数55000回、SNSでの総シェア数10000件を記録したと公表されています。共有時に表示されるOGP画像を結果タイプごとに出し分けると、シェアからの流入率が大きく変わります。OGPとは、SNSでURLを投稿した際に表示されるタイトルや画像を指定する仕組みのことです。

メリット5|ナーチャリングのシナリオを結果別に分岐できる

獲得したリードをどう育てるかという段階でも診断は効きます。ナーチャリングとは、すぐには受注に至らない見込み客と関係を維持し、検討度合いを高めていく活動のことです。診断の結果タイプがそのままセグメントになるため、配信内容を最初から出し分けられます。

KIYOラーニングが法人向けに提供する「スタディング VCAP診断」は32問で16タイプの結果を提示し、結果画面からのクリック率は約13パーセントと報告されています。結果タイプごとにメール文面と提案資料を用意しておけば、同じリスト数でも反応率を数倍に引き上げられます。まずは上位3タイプだけシナリオを作り、効果を見ながら拡張する進め方が無理のない方法です。

導入前に押さえるべき3つの注意点

効果が見込める一方で、設計を誤ると成果が出ないまま運用負荷だけが残ります。事前に潰しておくべき論点を整理しました。

  • 診断結果の精度に対する期待値の管理|医療や法務など専門性の高い領域では、結果が断定的に読めないよう「参考情報です」と明示し、免責文を結果画面に置きます。
  • 個人情報の取得と利用目的の明示|入力フォームの直前にプライバシーポリシーへのリンクを配置し、営業連絡の有無まで書き切ります。
  • 作りっぱなしによる形骸化|公開後3ヶ月で設問の離脱箇所を点検し、回答傾向に合わせて選択肢を入れ替える運用担当を決めておきます。

【一覧比較表】BtoB診断コンテンツの事例18選 早見表

個別の解説に入る前に、18の事例を一覧で俯瞰します。業界、診断の型、設問数と結果パターン数、狙っているリード獲得の形を並べているため、自社に近い条件の事例から読み進められます。数値はいずれも各社および調査メディアが公表している内容にもとづいています。

BtoB診断コンテンツの事例18選 早見表(業界・設計タイプ・規模・ねらい)
No 企業/サービス 業界 設計タイプ 設問数・結果数 ねらいと公表されている成果
1 freee『財務・経理課題「見える化」診断』 会計SaaS 課題可視化型 20問 経理課題の構造化により商談化率の向上につなげる
2 インフォマート『書類業務デジタル化戦力診断』 BtoBプラットフォーム 成熟度スコア型 13問 デジタル化の進捗を点数化し改善提案の入口を作る
3 NTTドコモビジネス『ムリなく始める生成AI活用診断』 通信・ITソリューション 入口特化型 4問 設問数を絞り生成AI関連の潜在層を広く集める
4 ソフトバンク『デジタル化診断 Standard』 通信・法人ソリューション ベンチマーク比較型 30問 全国5100社との比較で自社の遅れを自覚させる
5 Sansan『ビジネスタイプ診断』 名刺管理SaaS タイプ分類型 8タイプ 周年施策として認知を広げ既存顧客の再接触を促す
6 ビズリーチ『採用スタイル診断』 HR SaaS タイプ分類型 採用課題別 採用手法の不一致を可視化しサービス検討へ誘導する
7 ピクルス『16タイプ マーケター診断』 診断コンテンツ制作 タイプ分類型 16タイプ 公開1ヶ月で利用55000回・シェア10000件を記録
8 KIYOラーニング『スタディング VCAP診断』 法人研修・eラーニング 能力測定型 32問・16タイプ 結果画面からのクリック率は約13パーセント
9 エフアンドエムネット『管理部門性格タイプ診断』 バックオフィス支援 タイプ分類型 性格タイプ別 メールマガジン登録者数が2倍に増加
10 i-plug『採用・人事タイプ診断』 新卒採用サービス タイプ分類型 人事タイプ別 人事担当者の採用スタイルを可視化し接点を作る
11 アルバイトタイムス『求人広告利用における採用力診断』 求人メディア 成熟度スコア型 3観点・19パターン 採用力を点数化し求人設計の相談につなげる
12 セレブリックス『営業スキル&特性診断』 営業支援・人材紹介 能力測定型 26問・16タイプ 昔話のキャラクターに例え候補者の母集団を形成
13 ユーロフィンQKEN『残留農薬検査項目診断』 分析・検査受託 商品レコメンド型 2から3問 必要な検査項目を即時提示し見積依頼へ直結させる
14 オリエンタル技研工業『おすすめの排気設備 無料診断』 実験設備メーカー 商品レコメンド型 7問・29パターン 用途と環境から機種を特定し仕様相談を短縮
15 共進電機工業『キュービクル お悩み無料診断』 電気設備工事 課題可視化型 6問・19パターン 受電設備の不安を言語化し点検依頼へつなげる
16 AskDoctors総研『トレンド理解度1分チェック』 医療マーケティング 知識テスト型 1分完結 クリック率が向上し資料ダウンロードのCVを獲得
17 大和アセットマネジメント『理解度チェックQUIZ』 資産運用 知識テスト型 20問 商品理解を深め販売会社と投資家の学習を支援
18 グロービス『ビジネススキル診断』 法人研修 能力測定型 スキル領域別 スキルの不足領域を示し無料体験の申込を促す

▼BtoBで成果が出た診断とヒアリングの実物を見たい方へ
👉 ヒアリング&診断コンテンツの実例集

BtoB診断コンテンツの事例18選|業界別の設計意図と成果

ここからは18の事例を1つずつ掘り下げます。それぞれについて、どのような課題を解決するために作られたのか、設問と結果の設計にどのような意図があるのか、自社に応用するとしたらどこを真似るべきかという順で解説します。業界が離れている事例でも、設計の考え方は転用できる部分が多くあります。

  • SaaS・IT系(事例1から4)|課題の可視化と業界比較で商談化を狙う設計が中心になります。
  • HR・人材系(事例6と9から12)|担当者自身のタイプを診断し、心理的な距離を縮める設計が目立ちます。
  • 製造・設備・検査系(事例13から15)|製品選定を代行するレコメンド型で、見積依頼へ直結させています。
  • 研修・金融・専門サービス系(事例8と16から18)|知識と能力を測る教育型で、信頼の獲得を優先しています。

事例1. freee『財務・経理課題「見える化」診断』|課題を構造化して商談化率を高める

会計SaaSの検討層は、業務のどこに無駄があるかを自覚しないまま情報収集を始める場合が少なくありません。freeeの診断は、経理業務を工程ごとに分解した20問の設問を通じて、回答者自身も気づいていなかった課題の所在を可視化する設計になっています。設問が多いぶん離脱リスクはありますが、そのぶん結果の説得力が高まります。

20問という設問数は、検討度合いの低い層をふるいにかける効果も持ちます。最後まで回答した時点で一定の関心があると判断できるため、営業に渡すリードの精度が上がり、商談化率の向上につながったと紹介されています。設問数を増やす判断は、量より質を求める商材でのみ有効です。自社が広く認知を取りたい段階にあるなら、まず設問数を絞る方向から検討してください。

事例2. インフォマート『書類業務デジタル化戦力診断』|成熟度を点数化して改善余地を示す

請求書や契約書の電子化は、進んでいるつもりでも実際には部分的にとどまっている企業が多い領域です。インフォマートの診断は13問で書類業務のデジタル化度合いを測り、現状を点数として提示します。数値で示されることで、担当者が社内へ課題を持ち込みやすくなります。

13問という設問数は、回答負荷と結果の納得感のバランスが取れた水準です。診断結果が「戦力」という言葉で表現されている点も、社内での共有を促す工夫といえます。点数を出す設計では、満点ではなく平均値との比較を併記すると、行動を促す力が強まります。自社の顧客データから業界平均を算出できるのであれば、その数値を結果画面に載せる価値は高くなります。

事例3. NTTドコモビジネス『ムリなく始める生成AI活用診断』|4問に絞り潜在層を最大化する

生成AIのように関心は高いが着手できていないテーマでは、間口をどこまで広げるかが設計の分かれ目になります。NTTドコモビジネスの診断はわずか4問で構成され、回答から着手すべき領域を提示します。設問が4問であれば、スマートフォンでも30秒程度で完了します。

設問数を極端に絞ると診断精度は下がりますが、この設計は精度よりも接触数を優先しています。「ムリなく始める」というタイトルが心理的なハードルをさらに下げている点も見逃せません。認知獲得を目的とする診断では、設問数を5問以内に抑える判断が有効に働きます。精度が必要な情報は、結果画面の後に置く任意アンケートで補う方法が現実的です。

事例4. ソフトバンク『デジタル化診断 Standard』|5100社との比較で危機感を生む

自社の遅れは、他社と並べて初めて実感できるものです。ソフトバンクのデジタル化診断は30問で幅広い業務領域を評価し、全国5100社の調査データと比較した位置づけを提示します。ベンチマーク比較型と呼べる設計で、BtoBでは特に有効性が高い型です。

比較対象となるデータを自社で保有している企業だからこそ成立する設計であり、これが強い差別化になっています。回答者は「同業他社より下位である」と示された瞬間に、改善の必要性を自分ごととして受け止めます。自社に十分な母集団データがない場合は、公的統計や業界団体の調査を引用して比較軸を作る方法があります。出典を明記すれば、信頼性を保ったまま同じ効果を狙えます。

事例5. Sansan『ビジネスタイプ診断』|周年施策として認知と再接触を広げる

既存顧客との関係を維持しながら新規の認知も取りたい場面では、売り込み色の薄い診断が向いています。Sansanが名刺アプリの周年施策として公開したビジネスタイプ診断は、回答者の仕事上の特性を8タイプに分類する構成です。製品の機能説明を前面に出さない点が特徴になっています。

タイプ分類型は結果が話題になりやすく、SNSでの共有を通じて既存ユーザーが新規接点を運んできます。周年やリブランディングのタイミングに合わせると、施策の露出も相乗的に増えます。直接のリード獲得を狙わない診断であっても、結果画面に資料や事例集への導線を1本置いておくと、後追いの計測が可能になります。

事例6. ビズリーチ『採用スタイル診断』|手法の不一致を可視化して検討を促す

採用がうまくいかない企業の多くは、母集団の問題ではなく手法と要件の不一致を抱えています。ビズリーチの採用スタイル診断は、回答内容から現在の採用の進め方を類型化し、そのスタイルに合った手法を提示する設計です。課題の指摘ではなく特徴の言語化から入る点が、受け入れられやすさにつながっています。

人事担当者は自社の採用手法を客観視する機会が少ないため、外部から型を提示されること自体に価値があります。結果の説明のなかで、ダイレクトリクルーティングという手法の適合度が自然に示される構成です。否定から入らず、現状を肯定したうえで選択肢を増やす表現にすると、結果画面からの離脱が抑えられます。

事例7. ピクルス『16タイプ マーケター診断』|拡散設計で55000回の利用を集める

診断コンテンツで拡散を狙う場合、結果タイプの魅力そのものが拡散力を決めます。診断制作会社であるピクルスのマーケター診断は、マーケターの志向を16タイプに分類し、公開から1ヶ月で利用回数55000回、SNSでの総シェア数10000件を記録したと公表されています。BtoB領域でこの規模の拡散を実現した点が注目されました。

16という結果数は、回答者が「自分だけの結果」と感じるのに十分な粒度です。タイプごとにビジュアルと呼称を作り込むことで、共有したくなる仕掛けが完成しています。拡散を狙う診断では、結果タイプの命名とビジュアルに制作予算の3割程度を充てる判断が合理的です。設問の精度を上げるより、結果の見え方を磨いた方が投資対効果は高くなります。

事例8. KIYOラーニング『スタディング VCAP診断』|32問の能力測定で研修提案につなげる

人材育成の提案では、現状のスキルレベルを共通言語にできるかどうかが商談の質を決めます。KIYOラーニングが提供するVCAP診断は32問で能力特性を測定し、16タイプの結果を返します。結果画面からのクリック率は約13パーセントと報告されており、能力測定型としては高い水準です。

設問数が多くても完走されるのは、回答者にとって結果そのものが目的になっているためです。研修や資格学習の領域では、診断結果が自己理解の材料として価値を持ちます。設問数を増やす前に、結果に自己理解の価値があるかを確かめてください。その価値がある領域なら、30問前後でも完了率は大きく落ちません。

事例9. エフアンドエムネット『管理部門性格タイプ診断』|メールマガジン登録を2倍に伸ばす

バックオフィス支援のように、日常的な検索需要が生まれにくい商材では接点作りに工夫が要ります。エフアンドエムネットの診断は、経理や総務など管理部門で働く担当者の性格タイプを分類する切り口を採用しました。業務課題ではなく働き方に寄せた設問設計により、参加のハードルを下げています。

この診断の公開後、メールマガジンの登録者数が2倍に増えたと公表されています。診断を入口にした継続接点の獲得が明確に機能した事例です。商材の説明が難しい場合ほど、診断のテーマを「人」に寄せると参加率が上がります。集めたリードは、結果タイプ別のメール配信で徐々に業務課題の話題へ移していく設計が有効です。

事例10. i-plug『採用・人事タイプ診断』|人事の意思決定スタイルを言語化する

新卒採用のサービスは競合が多く、機能の違いだけでは検討の土俵に上がりにくい領域です。i-plugの診断は、人事担当者自身の採用に対する考え方を分類し、その傾向に合う採用手法を提示する構成を取っています。サービスの説明より先に、担当者の自己理解を助ける順序になっています。

人事担当者にとって、自分の判断のクセを外部から示される体験は新鮮に映ります。診断への参加自体が業務の振り返りになるため、動機が生まれやすくなります。競合が多い市場では、商材の比較軸ではなく担当者の内面に切り込む診断テーマが差別化になります。結果の文面には、同じタイプの他社がどう工夫しているかという情報を添えると価値が増します。

事例11. アルバイトタイムス『求人広告利用における採用力診断』|19パターンで改善提案を出し分ける

求人広告の成果は出稿量だけでは決まらず、原稿や条件設定の質に大きく左右されます。アルバイトタイムスの診断は3つの観点から採用力を測り、19パターンの結果を提示する設計です。パターン数を細かく分けることで、汎用的な助言ではなく具体的な改善案を返せるようになっています。

19という結果数は、3つの評価軸の組み合わせから自動的に導かれる構造です。評価軸を先に決めてから結果数を算出する設計手順が読み取れます。結果パターンは、独立した評価軸を2から3個設定し、その掛け合わせで作ると管理が容易になります。軸ごとにスコアの高低を判定するだけで、結果の出し分けが破綻せずに済みます。

事例12. セレブリックス『営業スキル&特性診断』|昔話のキャラクターで母集団を形成する

人材紹介サービスでは、求職者側の母集団形成が事業の生命線になります。セレブリックスが2024年1月に公開した営業スキル&特性診断は、26問の回答から営業特性を桃太郎やかぐや姫といった昔話のキャラクター16タイプに例える構成です。診断結果と適した営業職種を結びつけ、同社のキャリア支援サービスへつなげています。

親しみのあるモチーフを使うことで、スキル診断にありがちな評価される感覚を和らげている点が巧みです。営業という職種を細分化して提示する設計が、サービスの専門性の証明にもなっています。BtoB企業であっても、供給側の母集団形成が課題なら診断は有効な手段になります。採用広報や候補者獲得の文脈でも応用が利きます。

事例13. ユーロフィンQKEN『残留農薬検査項目診断』|2から3問で見積依頼へ直結させる

検査や分析の受託では、依頼者が何を検査すべきか分からないまま問い合わせる場面が頻繁に発生します。ユーロフィンQKENの診断は2から3問という最小構成で、対象品目と出荷先から必要な残留農薬の検査項目を特定します。専門知識の壁を診断が肩代わりする設計です。

設問数が少ないのは、判定に必要な情報が本質的に少ないためです。無理に設問を増やさず、判定に必要な変数だけを聞く割り切りが完了率を押し上げます。レコメンド型の診断では、設問数は判定ロジックが必要とする最小数に合わせてください。結果画面から見積依頼フォームへ直接つなげば、検討から発注までの導線が最短になります。

事例14. オリエンタル技研工業『おすすめの排気設備 無料診断』|7問で29機種を絞り込む

製造設備や実験設備の選定は、用途と設置環境の組み合わせで最適解が変わるため、カタログだけでは判断できません。オリエンタル技研工業の診断は7問で条件を確認し、29種類の結果パターンから適した排気設備を提示します。カタログの読み解きを自動化した形です。

29という結果数は、実際の製品ラインナップと対応しているため、そのまま製品ページへ接続できます。診断が製品カタログの索引として機能している構造です。製品数が多いメーカーでは、既存のラインナップをそのまま結果パターンに割り当てる設計が最短で作れます。新たに結果文面を書き起こす必要がないため、制作期間も短縮されます。

事例15. 共進電機工業『キュービクル お悩み無料診断』|漠然とした不安を点検依頼に変える

受電設備のような保守領域では、担当者が「何となく不安である」という段階にとどまり、行動に移せない状態が長く続きます。共進電機工業の診断は6問で設備の状態と管理体制を確認し、19パターンの結果から想定されるリスクを提示します。曖昧な不安を具体的な指摘に変換する役割です。

設備の設置年数や点検履歴といった、担当者がすぐに答えられる事実だけを聞いている点が完了率を支えています。推測が必要な設問を入れないという判断が効いています。保守やメンテナンスの商材では、リスクを示したうえで無料点検の申込を結果画面に置く流れが定石です。費用が発生しない次の一歩を用意すると、行動につながりやすくなります。

事例16. AskDoctors総研『トレンド理解度1分チェック』|1分の知識テストで資料請求を得る

医療や製薬の領域では、情報の正確性が重視されるため、押しの強い訴求は逆効果になります。AskDoctors総研のチェックは1分で完了する知識テスト形式を採り、業界トレンドの理解度を測る内容です。学習の機会として提示することで、警戒感なく参加してもらえます。

知識テスト型は、不正解だった項目がそのまま情報ニーズになるため、結果画面からの資料ダウンロードにつなげやすい特性を持ちます。実際にクリック率が向上し、資料ダウンロードのコンバージョンを獲得したと報告されています。専門性の高い業界では、診断よりもクイズや理解度チェックという表現の方が受け入れられます。不正解の項目ごとに、対応する資料を出し分ける設計が効果的です。

事例17. 大和アセットマネジメント『理解度チェックQUIZ』|商品理解を深めて販売を支援する

金融商品は仕組みが複雑で、販売会社の担当者ですら説明に苦労する場合があります。大和アセットマネジメントは、レバレッジ型の投資信託について20問の理解度チェックを公開し、商品の仕組みを段階的に学べる構成にしました。教育コンテンツとしての性格が強い事例です。

直接のリード獲得ではなく、販売チャネルの理解度を底上げする狙いが読み取れます。BtoBtoCの構造を持つ企業では、この間接的な活用が有効に働きます。代理店やパートナー企業を通じて販売する商材では、パートナー向けの理解度診断が売上に間接的に効きます。正答率のデータは、研修コンテンツの改善材料としても使えます。

事例18. グロービス『ビジネススキル診断』|不足領域を示して無料体験へ導く

法人研修やeラーニングの導入検討では、何を学ばせるべきかという設計段階でつまずく企業が目立ちます。グロービスのビジネススキル診断は、回答者のスキルを領域別に評価し、不足している分野を明示します。評価の結果がそのまま学習の優先順位になる構造です。

不足領域が特定されると、対応する講座への導線が自然に成立します。診断とサービスが一直線でつながっているため、無料体験の申込までの摩擦がほとんどありません。自社サービスが領域別に分かれている場合、診断の評価軸をその領域構成と一致させると導線が最短になります。評価軸を先に商品構成へ合わせておく設計判断が重要です。

▼自社に合う診断の型を選ぶ手順を知りたい方へ
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事例から見えるBtoB診断コンテンツ4つの設計パターン

18の事例を並べると、表面的なテーマは違っても設計の型は4つに集約されます。型を先に選んでから設問を考えると、企画の手戻りが大幅に減ります。ここでは4つのパターンについて、向いている商材と設計上の勘所を整理します。

パターン1|課題可視化・成熟度スコア型

自社の状況を点数や段階で示す型で、BtoBでは最も採用例が多くなっています。現状を数値化することで、担当者が社内の説得材料として使えるようになる点が価値の源泉です。freeeやインフォマート、共進電機工業の事例がこの型に該当します。

設計の勘所は、評価軸を3つから5つに絞り、各軸のスコアをレーダーチャートで示す点にあります。レーダーチャートとは、複数の評価項目を放射状の軸に取って形で示すグラフのことです。点数だけを返すのではなく、業界平均や上位企業の水準を併記すると行動の必要性が伝わります。ソフトバンクの5100社比較は、この併記を極限まで押し進めた形といえます。

パターン2|商品レコメンド型

製品ラインナップが多く、選定に専門知識が要る商材で威力を発揮する型です。用途や環境を数問たずねるだけで最適な製品を提示するため、カタログを読み込む負担を肩代わりできます。ユーロフィンQKENとオリエンタル技研工業の事例が代表例です。

設計の勘所は、判定に必要な変数を洗い出し、それ以外を一切聞かない割り切りにあります。設問を増やすほど完了率は下がるため、営業担当者が実際の商談で最初に確認する項目だけを残してください。結果には推奨理由を1文添え、比較検討中の候補も2つまで併記すると納得感が高まります。結果画面から見積依頼フォームへ直接つなぐ導線も忘れずに用意します。

パターン3|タイプ分類型

回答者の傾向を複数のタイプに振り分ける型で、拡散力の高さが最大の特徴です。ピクルス、Sansan、エフアンドエムネット、ビズリーチ、i-plugの事例がこの型に当たります。売り込み色が薄いため、認知獲得の段階に向いています。

設計の勘所は、タイプ数を8から16の範囲に設定し、それぞれに覚えやすい名称とビジュアルを用意する点です。タイプ数が少なすぎると特別感が生まれず、多すぎると制作コストが跳ね上がります。タイプ分類型は直接的な商談化率が低くなりやすいため、必ずナーチャリングのシナリオとセットで設計してください。結果タイプをそのままメール配信のセグメントに使うと運用が滑らかになります。

パターン4|能力測定・知識テスト型

スキルや理解度を測る型で、人材育成や専門性の高い商材と相性が良い設計です。KIYOラーニング、セレブリックス、グロービス、AskDoctors総研、大和アセットマネジメントの事例が該当します。回答者にとって結果そのものが学びになるため、設問数が多くても完走されやすい特性を持ちます。

設計の勘所は、不正解や不足領域を単に指摘せず、その領域を補うための情報資産を必ず用意しておく点です。不足領域ごとに対応する資料や講座を割り当てておけば、結果画面が自然な提案の場になります。採点結果を段階表示にする際は、最低評価の表現を厳しくしすぎないよう配慮してください。

4つの設計パターンの比較(向いている目的と難易度)
設計パターン 主な目的 推奨設問数 商談化のしやすさ 拡散のしやすさ 制作難易度
課題可視化・成熟度スコア型 準顕在層の課題を言語化する 10から20問 高い 中程度 中程度
商品レコメンド型 顕在層を見積依頼へ運ぶ 3から8問 非常に高い 低い 低い
タイプ分類型 潜在層の認知とリストを広げる 5から12問 低い 非常に高い 高い
能力測定・知識テスト型 教育を通じて信頼を獲得する 15から32問 中程度 中程度 高い

成果につながるBtoB診断コンテンツの作り方7ステップ

設計パターンが決まったら、実際の制作工程に入ります。ここでは企画から公開後の改善までを7つのステップに分けて解説します。標準的な制作期間は、社内調整を含めておよそ6週間から10週間が目安になります。

  • ステップ1|獲得したいリードと商談化の定義を決める(想定期間は1週間)
  • ステップ2|設計パターンと結果の型を選定する(想定期間は1週間)
  • ステップ3|設問を設計し回答負荷を見積もる(想定期間は2週間)
  • ステップ4|診断ロジックを組み立てて検証する(想定期間は1週間)
  • ステップ5|結果画面と入力フォームを設計する(想定期間は2週間)
  • ステップ6|集客導線とMA連携を整える(想定期間は1週間)
  • ステップ7|公開後に離脱箇所を改善する(月1回の継続運用)

ステップ1|獲得したいリードと商談化の定義を決める

最初に決めるべきは、診断で誰を集めたいのかという点です。従業員規模、業種、役職、抱えている課題の4項目で理想のリード像を具体的に書き出してください。ここが曖昧なままだと、設問の粒度も結果の内容も定まりません。

あわせて、獲得したリードのうちどの状態を商談化と呼ぶのかを営業部門と合意しておきます。freeeの事例のように商談化率を成果指標に置くのであれば、診断の設問にも商談化を判定できる項目を含める必要があります。企画の初日に営業責任者を巻き込み、リードの定義を1枚の資料にまとめてください。

ステップ2|設計パターンと結果の型を選定する

次に、前章の4パターンから自社に合う型を選びます。認知獲得が目的ならタイプ分類型、既存の流入を商談へ変えたいなら課題可視化型または商品レコメンド型が適しています。目的と型がずれていると、いくら設問を磨いても成果は出ません。

型を決めたら、結果パターンの数を先に確定させます。オリエンタル技研工業のように製品数と結果数を一致させる方法や、アルバイトタイムスのように評価軸の掛け合わせで19パターンを導く方法があります。結果の一覧表を先に作り、それから設問を逆算する順序を守ってください。この順序を逆にすると、判定できない結果が生まれてロジックが破綻します。

ステップ3|設問を設計し回答負荷を見積もる

設問は、結果を判定するために必要な情報だけに絞り込みます。1問あたりの回答時間はおよそ8秒から12秒が目安となるため、10問であれば2分弱で完了する計算になります。この所要時間を診断の冒頭に明示すると、着手率が上がります。

選択肢は3つから5つに収め、迷いが生まれる表現を避けてください。NTTドコモビジネスの4問構成のように、思い切って絞る判断が結果的に接触数を最大化する場合もあります。設問文には専門用語を持ち込まず、担当者が日常業務で使う言葉に置き換えてください。作成後は必ず社外の人に回答してもらい、詰まる箇所を洗い出します。

ステップ4|診断ロジックを組み立てて検証する

ロジックの組み方には、加点方式、分岐方式、タイプ判定方式の3種類があります。加点方式は各選択肢に点数を割り当てて合計で判定する方法で、成熟度スコア型に適しています。分岐方式は回答に応じて次の設問を変える方法で、商品レコメンド型と相性が良い構造です。

組み上げたら、全ての結果パターンに到達できるかを表計算ソフトで検証します。到達不能な結果や、極端に出やすい結果が混ざっていないかを確認してください。結果の出現確率が特定のパターンに5割以上偏る場合は、配点か閾値の見直しが必要です。検証は最低でも20通りの回答パターンで実施します。

ステップ5|結果画面と入力フォームを設計する

結果画面は診断の成果を決める最重要の要素です。診断結果の提示、根拠の説明、次に取るべき行動の3ブロックで構成し、行動の提示には具体的な選択肢を並べてください。読み終えた瞬間に何をすべきか迷わせない構成が理想です。

入力フォームの位置は、結果を見る直前に置く方法と、結果を見せた後に詳細版の受け取りを促す方法があります。入力項目は必須3項目までに抑え、それ以上は任意扱いにしてください。項目が1つ増えるごとに完了率が下がるため、営業が本当に必要とする項目だけを残す判断が求められます。

ステップ6|集客導線とMA連携を整える

診断は公開しただけでは回答されません。既存ブログ記事の本文中への設置、メールマガジンでの告知、広告出稿、営業メールへのリンク挿入という4つの導線を用意してください。特に既存記事からの送客は、追加費用なしで安定した回答数を確保できます。

あわせて、回答データをMAツールやCRMへ連携する設定を済ませます。MAとはマーケティングオートメーションの略で、見込み客への施策を自動化する仕組みのことです。結果タイプをMAツールの属性項目として保存しておくと、後からセグメント配信を組めます。連携は公開前に必ずテスト送信で確認してください。

ステップ7|公開後に離脱箇所を改善する

公開後は、設問ごとの離脱率を確認する運用に入ります。特定の設問で離脱が跳ね上がっている場合、設問文の分かりにくさか、選択肢の不足が原因である場合がほとんどです。改善は1回につき1箇所に絞ると、効果の切り分けができます。

改善サイクルは月に1回を基本とし、3ヶ月で設問と結果文面を一巡させる進め方が現実的です。回答データが100件を超えた段階で、結果パターンの偏りと商談化したリードの回答傾向を突き合わせてください。商談化しやすい回答パターンが見えたら、その層を集める広告文へ寄せていきます。

▼診断の作り方を手順書の形で手元に置きたい方へ
👉 5ステップでできる診断コンテンツの作り方

リード獲得率を高める設計のコツ8つ

同じ流入数でも、細部の設計次第で獲得できるリード数は大きく変わります。ここでは事例から抽出した、再現性の高い8つのコツをチェックリストの形で整理しました。公開前の最終確認にも使える内容です。

  • 所要時間を冒頭に明示する|「30秒で完了します」と書くだけで着手率が変わります。NTTドコモビジネスの4問構成は、この効果を最大化した設計です。
  • 進捗バーを設置する|残りの設問数が見えると、中盤での離脱が抑えられます。設問数が10問を超える場合は必須の要素です。
  • 1画面1設問にする|スマートフォンでの回答を前提に、スクロールなしで答えられる構成を選んでください。
  • 最初の設問を最も簡単にする|業種や職種など、考えずに答えられる項目を1問目に置くと着手の勢いが生まれます。
  • 結果を先に見せてから入力を求める|簡易版の結果を表示し、詳細版の受け取りに連絡先を求める二段構えが摩擦を減らします。
  • 入力必須項目を3つ以内に抑える|氏名、会社名、メールアドレスの3項目で十分な場合がほとんどです。
  • 結果に業界平均を併記する|自社の位置づけが分かると社内共有が起こり、二次的な流入も生まれます。
  • 結果画面の次アクションを2つに絞る|資料ダウンロードと個別相談の2択にすると、選択の迷いが減ります。

これらのうち、効果が出やすい順に着手するなら、所要時間の明示、入力項目の削減、結果画面の次アクション整理の3点から始めてください。いずれも制作コストをほとんどかけずに実施できます。

▼回答率を上げる設問の書き方を体系的に学びたい方へ
👉 ユーザーからの回答率の高いアンケートの作り方【6つのコツ】

やってはいけない失敗パターン5選と回避策

成果が出ない診断には共通した失敗の型があります。ここでは実務で頻出する5つのパターンと、それぞれの回避策を示します。企画段階で照らし合わせておくと、公開後の手戻りを防げます。

診断コンテンツの失敗パターンと回避策
失敗パターン 起きる現象 回避策
結果がすべて自社サービスの宣伝になる 結果画面で離脱し共有もされない 結果の8割を客観的な現状評価に充て、提案は末尾の2割に留める
設問が多すぎて完了しない 3問目から5問目で離脱が集中する 判定に不要な設問を削り、10問以内を基本とする
結果パターンが少なく個別感がない 共有されず再訪も起きない 結果数を8以上に増やし、文面を結果ごとに書き分ける
獲得後のフォロー設計がない リードが放置され商談化しない 公開前に結果タイプ別のメール配信シナリオを用意する
効果測定の指標を決めていない 改善の判断ができず放置される 公開前に回答完了率と商談化率の目標値を設定する

失敗1|結果画面が自社サービスの宣伝で埋まる

最も多い失敗は、結果画面の大半を製品説明が占めてしまう構成です。回答者は自分の状況を知りたくて参加しているため、宣伝が始まった瞬間に興味を失います。診断への信頼が損なわれると、共有も再訪も起こりません。

回避策として、結果画面の分量配分を先に決めてください。現状の評価と根拠の説明で全体の8割を使い、自社サービスへの言及は末尾の2割に収める配分が目安になります。大和アセットマネジメントの理解度チェックのように、教育に徹する設計であっても十分に事業へ貢献します。

失敗2|法務と個人情報の確認が漏れる

診断で健康状態や適性を扱う場合、表現によっては医療行為や差別的な取り扱いと受け取られるおそれがあります。また、取得した回答データを当初の目的以外に使うと、個人情報保護法上の問題が生じます。

回避策は、公開前に法務部門のレビュー工程を組み込む点にあります。結果画面には「本診断は参考情報の提供を目的としています」という趣旨の免責文を必ず掲載してください。プライバシーポリシーへのリンクは、入力フォームの直前という最も目に入る位置に置きます。

効果測定とデータ活用|追うべき6つのKPI

診断コンテンツは、公開後の計測設計まで含めて初めて施策として完成します。ここでは追うべき6つの指標と、それぞれの目安となる水準を示します。数値の絶対値よりも、月次での推移を見る姿勢が大切です。

診断コンテンツで追うべきKPIと目安水準
KPI 計算方法 目安水準 改善時に見る箇所
診断開始率 開始数÷ページ閲覧数 30から50パーセント 冒頭の説明文と所要時間の表記
回答完了率 完了数÷開始数 60から85パーセント 離脱の多い設問と選択肢
リード転換率 フォーム送信数÷完了数 30から60パーセント 入力項目数とフォームの位置
結果画面クリック率 次アクション押下数÷完了数 10から20パーセント 次アクションの数と文言
商談化率 商談数÷リード数 5から15パーセント 設問の質と営業への引き継ぎ方法
1リードあたり獲得単価 制作費と広告費の合計÷リード数 既存施策の8割以下 集客チャネルの構成比

回答データを営業とマーケティングで共有する仕組み

計測して終わりにしないためには、データが自動で営業の手元へ届く流れが必要です。診断の回答内容をCRMの商談メモ欄へ自動転記する設定を組んでおくと、営業が別途確認する手間が消えます。CRMとは、顧客との関係や商談の履歴を管理する仕組みのことです。

加えて、四半期ごとに商談化したリードの回答傾向を分析してください。受注に至った企業に共通する回答パターンが見つかれば、その層を狙った広告配信やコンテンツ制作に投資を集中できます。ソフトバンクの5100社データのように、蓄積した回答データ自体が将来の比較指標として資産になります。

制作方法別の費用相場とツールの選び方

診断コンテンツの制作方法は、外注、内製、ツール利用の3通りに分かれます。それぞれ費用と運用負荷が大きく異なるため、目的と社内体制に合わせて選ぶ必要があります。ここでは相場観と選定の基準を整理します。

制作方法別の費用相場と特徴
制作方法 初期費用の相場 公開までの期間 向いているケース 注意点
制作会社へ外注 100万円から500万円程度 2ヶ月から4ヶ月 拡散を狙う大規模な企画 公開後の修正が都度費用になる
自社で内製開発 人件費のみ 1ヶ月から3ヶ月 開発リソースが潤沢な企業 運用と保守の負担が継続する
ノーコードツール 月額数万円から 1週間から4週間 検証しながら改善したい場合 デザインの自由度に制約がある
フォームツールの流用 無料から月額数千円 数日 社内検証や小規模なテスト 結果の出し分けとMA連携に限界がある

ツール選定で確認すべき5つの項目

ノーコードツールを選ぶ際は、見た目の作りやすさだけで判断すると運用段階でつまずきます。実務で必ず確認すべき項目を挙げます。

  • 結果パターンの上限数|16タイプ以上を作る計画があるなら、上限のないツールを選んでください。
  • 条件分岐の柔軟性|加点方式と分岐方式の両方に対応しているかを確認します。
  • MAツールとCRMへの連携|APIまたは標準連携で回答データを送れるかが運用の分かれ目になります。
  • デザインのカスタマイズ範囲|自社のブランドガイドラインに合わせられるかを事前に検証します。
  • 離脱分析の機能|設問ごとの離脱率が管理画面で確認できると、改善の速度が上がります。

▼ツールを横並びで比較して選びたい方へ
👉 ヒアリングツール10選

BtoB診断コンテンツの制作・運用にはInterviewz(インタビューズ)がおすすめ!

ここまで見てきたとおり、BtoBの診断コンテンツは作って終わりではなく、設問の改善と回答データの活用まで含めて初めて成果につながります。制作から運用、データ連携までを1つの環境で完結させたい場合に、ヒアリングDXツールのInterviewz(インタビューズ)が選択肢になります。ここでは診断づくりの課題に対して、どのように機能が対応するのかを整理します。

  • 企画の手戻りが多い|画面操作で設問と分岐を組み替えられるため、修正のたびに外注する必要がありません。
  • リードの質が判断できない|回答内容が一覧で確認でき、営業へ渡す前に温度感を見極められます。
  • ツールが分散している|診断とヒアリングシートとアンケートを同じ環境で運用できます。
  • 改善点が分からない|設問ごとの回答状況を確認し、離脱の起きている箇所を特定できます。

ノーコードで設問と診断ロジックを組み立てられる

診断の企画で最も時間を取られるのは、設問と結果の組み合わせを何度も作り直す工程です。Interviewzは画面操作だけで設問と分岐、結果パターンを設定できるため、開発部門の工数を確保せずに検証を回せます。企画担当者が自分の手で修正できる状態は、改善の速度に直結します。

タップ形式のインターフェースで回答を進められる設計になっており、スマートフォンからの回答負荷も抑えられます。設問文の言い回しを変えて2週間ごとに比較するといった細かな検証も、制作会社への依頼なしで実施できます。

回答データをそのままリードの見極めに使える

集めた回答をどう営業へ渡すかという課題に対しては、回答内容の蓄積と出力の仕組みが対応します。誰がどの設問にどう答えたかが一覧で確認できるため、営業へ渡す前にリードの温度感を判断できます。

結果タイプごとの回答数や、設問ごとの離脱状況も把握できるため、改善すべき箇所の特定が容易になります。診断で得た課題データを商談前のヒアリング結果として扱えば、初回商談の質が明確に変わります。

診断とヒアリングとアンケートを一貫して運用できる

診断だけを単発で運用しても、リードを育てる仕組みまでは完成しません。Interviewzは診断コンテンツに加えて、ヒアリングシートやアンケートも同じ環境で作成できるため、獲得から商談、契約後の満足度調査までを同じデータ基盤で扱えます。

顧客との接点ごとにツールが分散していると、データの突き合わせに手間がかかります。入口の診断から契約後の調査までを一貫して設計できる点が、施策を継続させるうえで大きな差になります。まずは自社の課題に近い機能から試し、効果を確かめながら範囲を広げる進め方をおすすめします。

▼機能と料金をまとめて確認したい方へ
👉 インタビューズサービス概要資料

よくある質問(FAQ)

診断コンテンツの企画段階でよく寄せられる質問をまとめました。社内での検討や稟議の準備を進める際の参考にしてください。実務での判断基準となる数値もあわせて示しています。

  • 適切な設問数の考え方
  • 成果が出るまでの期間
  • 制作費用の相場
  • 自社サービスへの自然なつなげ方
  • ホワイトペーパー施策との使い分け

Q1. BtoBの診断コンテンツは何問くらいが適切でしょうか?

A. 目的によって最適な設問数は変わります。認知獲得と拡散を狙うなら5問以内、課題の可視化と商談化を狙うなら10問から20問が目安になります。実際にNTTドコモビジネスは4問、freeeは20問という構成を採っており、どちらも目的に沿った設計です。まずは自社の目的を認知寄りか商談寄りかで切り分け、そのうえで設問数を決めてください。

Q2. 診断コンテンツはどのくらいの期間で成果が出るものでしょうか?

A. 公開から回答が安定するまでにおよそ1ヶ月、商談化の傾向が見えるまでに3ヶ月程度を見込んでください。既存のブログ記事やメールマガジンからの送客を用意できる企業では、公開初月から一定の回答数を確保できます。反対に、新規の集客導線しかない場合は広告費が必要になるため、初期の3ヶ月分の予算をあらかじめ確保しておくと運用が安定します。

Q3. 制作費用はどのくらいかかるのでしょうか?

A. 制作会社へ外注する場合はおよそ100万円から500万円、ノーコードツールを使う場合は月額数万円からが相場です。拡散を狙う大規模な企画ではビジュアル制作の比重が高くなるため費用が上がり、商品レコメンド型のように機能重視の設計であれば比較的抑えられます。まずはツールで小さく検証し、成果が見えた段階で本格的な制作へ移行する進め方が現実的です。

Q4. 診断結果と自社サービスをどう自然につなげればよいでしょうか?

A. 結果画面の8割を客観的な現状評価に充て、残りの2割で解決手段として自社サービスに触れる配分が目安です。結果で示した課題と、提案するサービスが解決する課題を一対一で対応させると、押し付けがましさが消えます。グロービスの事例のように、評価軸をサービスの構成と一致させておくと、提案の流れが自然に成立します。

Q5. 既存のホワイトペーパー施策と診断はどちらを優先すべきでしょうか?

A. どちらか一方を選ぶよりも、役割を分けて併用する方が成果につながります。ホワイトペーパーは検討が進んだ層に深い情報を届ける役割、診断は課題を自覚していない潜在層を掘り起こす役割です。診断の結果画面から関連するホワイトペーパーへ誘導する導線を組めば、既存の資産を活かしたまま接点を広げられます。

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診断コンテンツの企画をさらに深めたい方に向けて、関連するテーマの記事をカテゴリ別に整理しました。設問設計やデータ活用など、隣接する領域の知識をあわせて押さえると企画の精度が上がります。気になるテーマから読み進めてください。

診断コンテンツ・ナーチャリング

診断ツールの作り方・テンプレート

ヒアリング・営業活用

アンケート設計・作成

回答率向上・インセンティブ

分析・調査レポート

顧客満足度・CX

情報収集・周辺ツール

まとめ

ここまで、BtoBにおける診断コンテンツの位置づけから、事例18選の設計意図、4つの設計パターン、作り方7ステップ、KPI設計と費用相場までを解説しました。最後に要点を振り返り、次に取るべき行動を整理します。

BtoBで診断コンテンツが機能する理由は、購買担当者の85パーセントが初回商談の前に候補を絞り込んでいるという購買行動の変化にあります。18の事例を並べると、freeeやインフォマートのような課題可視化・成熟度スコア型、ユーロフィンQKENやオリエンタル技研工業のような商品レコメンド型、ピクルスやSansanのようなタイプ分類型、KIYOラーニングやグロービスのような能力測定・知識テスト型という4つの型に整理できます。目的が認知獲得か商談化かによって選ぶ型が変わり、それに応じて適切な設問数も4問から32問まで大きく変動します。

次のアクションとして、まずは自社の目的を認知獲得と商談化のどちらに置くかを決め、対応する設計パターンを1つ選んでください。そのうえで結果パターンの一覧を先に作り、設問を逆算する順序で企画を進めます。公開後は回答完了率と商談化率の2つを月次で追い、離脱の多い設問から1箇所ずつ改善していく運用に移行します。

診断の制作から回答データの活用、ヒアリングやアンケートまでを同じ環境で運用したい場合は、Interviewz(インタビューズ)の活用が選択肢になります。ノーコードで設問と分岐を組み替えられるため、検証を重ねながら成果の出る形へ育てていけます。

  • 自社の目的を認知獲得と商談化のどちらに置くかを決める
  • 4つの設計パターンから型を1つ選ぶ
  • 結果パターンの一覧を先に作り、設問を逆算して組み立てる
  • 回答完了率と商談化率の目標値を公開前に設定する
  • 公開後は月1回、離脱の多い設問を1箇所ずつ改善する

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